■ ボディカラー:ベガスイエロー+ブリリアントブラック(コントラストルーフ)
■ 購入時期:2015年2月
■ 気に入っているポイント:4リンクリヤサスペンションがもたらす走り、6速マニュアル、身体に馴染むレザーシート "藤トモ"の愛称で親しまれている藤島知子(ふじしまともこ)さんは、自動車関連のテレビ番組や雑誌、ウェブなどで活躍中の女性モータージャーナリストだ。「クルマ好き、走り好きの女性目線でクルマの魅力を伝えたい」というのが彼女のモットーである。
この仕事を始めるきっかけになったのが、レースクイーンとしての活動。「そのころ、RX-7(FD3S型)のマニュアルに乗っていたことから、レースに出てみないかということになってレースデビューしました」。
その後も、「スズキ ワンメイクレース」などに参戦するかたわら、モータージャーナリストとしてのキャリアをスタート。「レースで磨いたテクニックが、モータージャーナリストに求められる物差しに似ていると気づいたんです。それで、クルマの安全性や楽しさ、選ぶ楽しみといったことを紹介できたらいいなって」。
そんな藤トモさんが愛車として選んだのが、ベガスイエローが鮮やかな「Audi S1」だ。
「出会いはウェブの取材でした。その日の夕暮れどきに、筑波サーキットのコース2000を貸し切って試乗したんですよ。乗ってすぐに、このクルマの凄さを肌で感じました。自分の感覚がそのままタイヤに伝わる感じ。それから何周か走って、クルマから降りた瞬間に『私、これ買います!』って(笑)」
出会ってすぐに恋の落ちた藤トモさんは、試乗車と同じベガスイエローの3ドアを手に入れる。「私のS1は"ブラックハイグロススタリングパッケージ"が付いていますけどね」。
お気に入りのポイントを伺うと、さっそく走り好きの視点が......。
「A1はリヤサスペンションがトーションビームですが、このS1は4リンクです。この違いは大きくて、路面をきめ細かく捉えて走る感じがいいんです」。
いつもマニュアル車を手元に置きたいという藤トモさんにとって、6速マニュアルというのもS1の魅力のひとつだ。
「単にマニュアルならいいというわけではないんです。運転しやすいマニュアルではなく、少しのミスでもそれが自分に返ってくるマニュアルがいい。S1は、シフト操作やヒール・アンド・トゥをミスすると如実に現れるので、日頃のドライブでもスキルが磨けるんです。シフト操作したときのヌメっとした感触とや、アクセルペダルに載せた右足の親指にちょっと力を加えたときのレスポンスとか、Audiならではの繊細さを感じるのが楽しい瞬間です」。
藤トモさんにとってS1は初めて所有するAudiである。
「もちろん以前からAudiには興味がありましたが、自分にはまだ早いと思っていました。しかし、このS1ならサイズはちょうどいいし、それでいてAudiならではのディテールの美しさやステータス性も堪能できます。そのうえ、運転のトレーニングにもなるということで、こういうクルマが大人の女性になった私には大切なのかな(笑)」。
さらに、Audiならではの造りの良さやディテールのこだわりもうれしい点だという。
「五感に響く部分がよく磨き込まれていますね。さらりとしながらも身体に馴染むレザーシート。LEDによる光の演出も上手。オプションのBOSEサラウンドサウンドシステムもお気に入りのひとつです。クルマの設計段階から関わることで、BOSEならではの臨場感あるサウンドが楽しめますよ。フロントドアスピーカーの白いLEDも、カジュアルなS1にマッチしていると思います」。
不満な点がないわけではないが、「とにかく、ふだんからS1に乗れるのが、このうえないシアワセ」と語る藤トモさん。納車から1年半ですでに3万kmをともにしたS1とこの先どんな日々が待っているのか、興味津々である。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Masayuki Arakawa)