Audiは、ドイツのGlobal Bioenergies S.A.社と共同で、過去最高の60Lの「e-benzin(e-gasoline)」の合成に成功した。 Audiは再生可能エネルギーを利用して燃料を合成する「e-fuel」の研究開発を進めている。

すでにAudiは再生可能エネルギーにより合成したCNGである「e-gas」を市場に提供している。また、グリーン電力を使って、水とCO2からディーゼル燃料を合成する「e-diesel」のパイロットプラントを過去に運用し、近い将来、スイスの新しいパイロットプラントにて、年間40Lのe-dieselを生産する予定だという。

今回の合成ガソリンであるe-benzinは、バイオマスから合成した液体イソオクタン(C8H18)で、原油に依存しないこと、また、燃料に硫黄とベンゼンが含まれないために、燃焼時の汚染物質が少ないというメリットがある。

e-benzinは優れた耐ノッキング性能を備えているため、エンジンの高圧縮化と高効率化の可能性を秘めている。

Audiはこれらe-fuelにより、さらなるCO2排出量の削減に取り組んでいく。

(Text by Satoshi Ubukata)