2017年8月17日、Audiはヨーロッパにおいて「Audi A4 Avant g-tron」と「Audi A5 Sportback g-tron」の受注を開始した。 「g-tron」は、CNG(圧縮天然ガス)で走行可能なAudiの環境対応モデル。CNGだけでなくガソリンでも走行できることから"バイフューエル"と呼ばれることもある。

実際、Audi A4 Avant g-tron/Audi A5 Sportback g-tronには、容量19kgのCNGボンベと25Lのガソリンタンクが搭載され、この2つを切り替えながら走行が可能。航続距離はCNGだけで約500km、ガソリンを合わせると約950kmに達する。

搭載されるのは170psの2.0 TFSIエンジン。注目すべきはCO2の排出が少ないことで、Audi A4 Avant g-tronの場合、100km走行あたりのCO2排出量はガソリンの147-126gに対して、CNGでは117-102gと約2割少ないのだ。


さらにg-tronでは、「Audi e-gas」の利用が可能だ。Audi e-gasは、CNGの代わりに燃料として使用可能な人工メタンガスで、Audiがパートナー企業とともに、再生可能エネルギーにより水とCO2からつくるものだ。走行中に排出されるCO2と同じ量が合成の過程で取り込まれることから、Audi e-gasで走行したときのCO2の排出量は計算上ゼロということになる。また、"Well-to-Wheel"と呼ばれる燃料採掘から車両走行までのCO2排出量は、従来のガソリンエンジンに対して80%の削減となるという。

2018年5月31日までにAudi A4 Avant g-tron/Audi A5 Sportback g-tronを注文すると、このAudi e-gasが3年間利用可能となる。といっても、ユーザーはCNGステーションでCNGを充填するだけで、価格も通常のCNGと同じ料金を支払えばいい。g-tronに供給されたCNGに相当するAudi e-gasをAudiがCNGネットワークに供給することで、e-gasとCNGのコスト差をAudiが負担するのだ。


AudiはすでにAudi A3 Sportback g-tronでもこのプランを導入しており、「気候に悪影響を与えない長期的なモビリティの実現に向けた、Audiの次なるステップ」(ディエトマー・フォッゲンライター AUDI AGセールス&マーケティング担当取締役)と位置づけている。

(Text by Satoshi Ubukata)