2017年4月4日、アウディ ジャパンはプレミアムミッドサイズクーペの「Audi A5 Coupe」、4ドアクーペの「Audi A5 Sportback」、オープン4シーターの「Audi A5 Cabriolet」を発表し、同日より受注を開始した。 2007年の登場以来、Audi A5シリーズが初のフルモデルチェンジを実施した。Audi A5は、基本設計をAudi A4シリーズと共有しながら、クラシカルなクーペデザインに伝説の「Audi quattro」(ビッグクワトロ)のイメージを重ね合わせたデザインが特徴のAudiの意欲作。そのデザインは、当時、シニアデザイナーとしてAudiに在籍していた和田 智氏が担当している。


そのAudi A5シリーズが、最新の縦置きエンジンプラットフォームの「MLB evo」を採用してフルモデルチェンジ。Coupeとともに、SportbackとCabrioletも2代目に生まれ変わった。

新型Audi A5シリーズは、先行するAudi A4同様、よりワイドなシングルフレームグリルやシャープなヘッドライトにより、精悍な印象を強めている。


一方、パワードームのあるボンネットや、フロントフェンダーとフロントドアの間に設けたクロームのエレメントなどにより、Audi A4シリーズとは異なる雰囲気に仕上げられている。


リヤビューでは、スポイラー一体型のトランクリッドやリヤディフューザーによりスポーティさを強調。テールライトは全車LEDであり、流れるように光を放つダイナミックターンインジケーターはリヤは全車に標準。また、フロントは、"マトリクスLEDヘッドライト"を装着した場合に搭載される。ちなみに、LEDヘッドライトは標準装備。S5ではマトリクスLEDヘッドライトが標準である。

Cabrioletには従来どおり、ソフトトップを採用、開閉に要する時間は15秒/18秒で、50km/h以下なら走行中の操作も可能である。


インテリアデザインは、基本的にはAudi A4を踏襲。エアベントとダッシュボードを帯状につないだコックピットが特徴的だ。アナログメーターに加えて、フルデジタルメーターのバーチャルコックピットが設定される。


リヤシートは、CoupeとCabrioletは2人分だが、ホイールベースの長いSportbackは3人分のシートが用意され、Audi A4 Sedan/Avant同等の居住性を確保している。


A5シリーズのエンジンは2種類の2.0 TFSIを用意。FFには"B"サイクルと呼ばれるミラサイクル方式を採用する190ps仕様を搭載。一方、quattroにはハイパワー版の252ps仕様を採用した。トランスミッションはFF、quattroともに7速Sトロニックが組み合わされる。なお、FFはSportbackのみの設定だ。

スポーツモデルのS5では、354psの3L V6直噴ターボ 3.0 TFSIを搭載。こちらも"Bサイクル"を採用することで、高性能と高効率を高い次元で両立する。8速ティプトロニックを採用し、駆動方式はもちろんquattroである。


安全装備としては、自動ブレーキ機能のアウディプレセンスシティ、トラフィックジャムアシストが付くアダプティブクルーズコントロール、アクティブレーンアシストなどが用意され、Audi A4シリーズに準じた豊富な内容となっている。

また、インフォテインメイントはMMIナビゲーションが標準装備され、Audi connect/Audi connect Navigatorと呼ばれるテレマティックス機能が3年間無料で利用できる。さらに、2017年1月から順次搭載が始まった「セーフティ&サービス」が、このA5にも標準で搭載されている。

ラインアップは次のとおり。

・Audi A5 Coupe 2.0 TFSI quattro sport......686万円
・Audi S5 Coupe......913万円

・Audi A5 Sportback 2.0 TFSI......546万円
・Audi A5 Sportback 2.0 TFSI sport......603万円
・Audi A5 Sportback 2.0 TFSI quattro sport......686万円
・Audi S5 Sportback ......913万円

・Audi A5 Cabriolet 2.0 TFSI quattro sport......757万円
・Audi S5 Cabriolet......998万円

デリバリーは、FFのA5 Sportbackと、A5/S5 Cabrioletが7月下旬から、それ以外のグレードについては4月下旬からとなる。

(Text by Satoshi Ubukata)