3月20日、アメリカのセブリングでインターコンチネンタル ル・マン カップ(ILMC)第1戦セブリング12時間が行われ、アウディ スポーツ チーム ヨーストは2台のR15 TDIで出場した。いくつかのトラブルに見舞われたため、ILMC開幕戦を4・5位でフィニッシュ。有終の美を飾ることはできなかったが、その高いパフォーマンスを大勢の観衆の前で示すことはできた。
18日(金)に行われた予選の結果は、ベルンハルト/デュマ/ロッケンフェラー組の1号車が2位、カペロ/クリステンセン/マクニッシュ組の2号車は4位と、ワークス プジョーとトップ4を分け合う形となった。しかし12時間の決勝レース前半では、2台のアウディそれぞれには不運が重なり大幅に遅れてしまうこととなる。

ベルンハルト/デュマ/ロッケンフェラー組の1号車は、スタートしてから1時間後に立て続けに左リアタイヤがパンク。2度のピットインを強いられた。また同時に車体の修理を行なっている間に8周を費やすこととなり、大幅に順位を落とした。

一方、カペロ/クリステンセン/マクニッシュ組の2号車は、幾度と無くレースをリードしていた。しかしレース開始5時間後、カペロが2位を走行している際に、後ろから猛追してきた7号車プジョーが接触。右リアサスペンションの交換を余儀なくされ、レースに復帰したときは17位まで順位を落としてしまった。

しかし、2台のR15 TDIは残された周回で、コンスタントに好タイムを出し、最終的には2号車はトップから5周差の4位、1号車は6周差の5位でフィニッシュ、残念ながらR15 TDIは最後のレースで有終の美を飾ることはできなかった。ILMC第2戦は5月8日にベルギーのスパで行われる。そこでは待望のニューマシン、アウディ R18がデビュー予定となっている。

(Text by M.MAKIMURA)