「生方様のおクルマがまもなく点検の時期を迎えます」

そんな連絡がAudi正規ディーラーからありました。さっそく点検の予約を入れて、10月某日、Audiみなとみらいを訪れました。
愛車のAudi A3 Sportbackが、定期点検の時期を迎えました。2年前に新車で購入してからいまにいたるまで、トラブルとは無縁のAudi A3 Sportbackですが、1年ごとの点検は法律で定められているものですし、良好なコンディションを保つためにAudi独自の点検項目や定期交換部品も定められていますので、定期的な"健康診断"は必須です。

当然、Audi車ならではの専門的な知識や技術が必要とされますので、点検はAudi正規ディーラーに依頼するのがベスト。Audi正規ディーラーでは「Audi Top Service」として、ドイツのAUDI AGが認定した専門のメカニックが、Audi純正部品を用い、専用テスターなどを使った作業を行うのでとても安心です。

ただ、そうなると、点検の費用が気になりますが......Audiの新車には「Audi Freeway Plan」が無償でついてくるのでとても安心! 登録から3年間はAudiの指定点検や指定部品の交換、さらには1年目、2年目の法定点検が無料で気軽に定期点検を受けられるんです。


この日、約束の時間にディーラーを訪れ、クルマをお店のスタッフに渡すと、さっそくサービスアドバイザーが点検の内容を説明してくれます。法定点検やAudi独自の指定点検の内容、そして、実際に交換する部品などをiPadを使ってわかりやすく教えてくれました。


その後、「Direct Reception」で、実車を見ながら実際に点検や交換する部品を確認します。車両をリフトアップして下廻りを見ることもできるので、クルマに詳しい人はもちろんのこと、クルマをあまり知らない人にとってもひと目で点検箇所がわかり安心です。それに、いろんな発見がある楽しいひとときです。
ひととおり説明が終わると、クルマはピットに運び込まれて作業が開始されます。今回は取材ということで、特別にクルマのそばで作業を見守ることができました。


下の写真は、メカニックが運んできた作業に必要な部品。写真奥の3つがワイパーブレード、そして、手前の左から、ダスト/ポーレンフィルター、エンジンオイル交換時に使うドレーンプラグとOリング、オイルフィルター、リモコンキー用ボタン電池、そして、ウインドーウォッシャー液です。


まずは、リモコンキーのバッテリー交換から。愛車にはオプションのアドバンストキーシステムがついているんですが、通常のリモコンキーに比べるとバッテリーの消費が早いようなので、これは助かります。
次にダスト/ポーレンフィルター。これは2年または60,000kmごとの交換が指定されています。さっそく取り出してみると......想像をはるかに超える汚れ具合!

いうまでもなく、写真下の上が新品、下が使用後のものです。明らかに黒ずんでいます。


さらに近くで見ると、枯れ葉や植物の種子など、さまざまなものがフィルターに詰まっていました。最近、車内が臭うなあと思っていたら、どうやらこれが原因のようです。実際、新品に交換してからは気になる臭いが消えました。
拭き残しが出ていたワイパーブレードはフロントの運転席側/助手席側、そして、リヤ用を交換しました。


同時に、ウインドーウォッシャー液も補充します。濃縮タイプのものを継ぎ足し、さらに、水で薄めて適切な濃度にします。ワイパーブレードとウインドーウォッシャー液の効果はてきめんで、雨の日の視界がとてもクリアになりました。

次にブレーキ。ブレーキパッドは前12mm、後8.5mmとまだ厚みがあるので、今回は交換の必要がありませんでした。一方、ブレーキ液は2年ごとの交換が指定されているので、古いブレーキ液を新しいブレーキ液で押し出すかたちで交換を行います。


エンジンオイルは、前回の1年点検以来の交換になりました。オイルフィルターはもちろんのこと、エンジンオイルを抜くためのドレーンプラグやOリングも、オイル交換のたびに新品に交換します。


個人的に目新しかったのがエンジンオイルの注入法。ガソリンの給油ノズルのような装置を使って、指定量を入れるんですね。てっきり"オイルジョッキ"で入れるものと思っていたので驚きです。ちなみに、オイルの量は4.3Lでした。
Audi指定の部品交換が終わったら、専用のテスターでクルマのコンディションを確認しますが、愛車のAudi A3 Sportbackには不具合は見つからず、いたって健康な状態でした......ホッ。


さらに、法定点検の整備項目を確認していきます。各部の緩みやオイル類などの漏れといったトラブルは見あたりません。


バッテリーの電圧も問題なく、無事にチェックが終わるかと思っていたら......メカニックが見つけました。

「タイヤに釘が刺さってます!」
確かに左フロントのタイヤに小さな釘が刺さってます。思わぬトラブルに動揺する私でしたが、抜いてみると意外に短く、エア漏れもありませんでした。もし、点検に持ち込んでいなかったら見過ごしていただけに、定期点検の大切さが身に染みた瞬間でした。


最後にタイヤの空気圧を指定値に調整して点検は終了! 愛車のコンディションは非常に良好であり、今回の部品交換によりさまざまな部分がリフレッシュできて、快適性が増した印象です。エンジンのフィーリングも軽くなり、静粛性が増したように思えたのは、きっと気のせいではないでしょう。


このあと、サービスアドバイザーから2年目点検の作業説明がありました。作業内容をまとめてみると、以下のようになります。

■交換したもの
・リモコンキー用ボタン電池
・ダスト/ポーレンフィルター
・エンジンオイル
・オイルフィルター
・ブレーキ液
・ワイパーブレード
・ウインドーウォッシャー液

■チェックして問題がなかったもの
・車載コンピューター
・各ベルト
・バッテリー
・冷却装置
・点火装置
・エンジン、潤滑装置
・ブレーキホース、パイプ
・ブレーキパッド
・ブレーキディスク
・マスターシリンダー、ブレーキキャリパー、ABS
・ブレーキペダル
・トランスミッション、トランスファ
・ドライブシャフト
・熱害防止装置
・エキゾーストパイプ、マフラー
・タイヤ、ホイール
・エアコン
・ライトバルブ

ざっとこんな感じなのですが、費用のことを聞いてちょっとビックリ! それについては次回、詳しくお話しします。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Hisashi Uemura)