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Audiの主力モデルであるAudi A4が「B9」と呼ばれる新型にフルモデルチェンジし、2016年2月に日本でも発売になった。プラットフォームが従来のMLBからMLB evoに進化し、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、期待を胸に報道試乗会の会場へ向かう。新型Audi A4の概要については
試乗車は、スポーティな内外装が特徴の「sport」で、スタンダード仕様とは異なり、シングルフレームグリルの水平バーにクロームが施されたり、最低地上高が20mm低いスポーツサスペンションが装着されるなど、よりスポーティな印象を強めている。
試乗車は、スポーティな内外装が特徴の「sport」で、スタンダード仕様とは異なり、シングルフレームグリルの水平バーにクロームが施されたり、最低地上高が20mm低いスポーツサスペンションが装着されるなど、よりスポーティな印象を強めている。
sportでは、人気の「S lineパッケージ」を選ぶことができる。試乗車もその仕様で、専用のエアロパーツや245/40R18タイヤ+8J×18インチホイールなどが装着されている。デイトナグレーのボディカラーは、S lineパッケージ専用である。
旧型に比べてより精悍なフォルムを身に纏う新型Audi A4だが、基本的には最近のAudiスタイルを踏襲するため、新型を目の当たりにしても安心して見ていられる反面、「大胆に変身した」という印象は薄い。しかし、新型を見れば見るほど、触れれば触れるほど、その新しさを実感することになる。
たとえば、ドアハンドル。いつものように横に引っ張ろうとすると、意に反してドアハンドルが斜め上に動く。この瞬間、「おやっ」と思うと同時に、従来よりも軽い力でドアが開閉できることに驚くはずだ。
ドアを開けると、さらに驚きが増す。コックピットのデザインは一新され、Audiの上級モデル同様、ラウンジを彷彿とさせる開放感溢れる空間が待っているからだ。エアベントとダッシュボード前面を帯状に結び、センタークラスター部分を浮かせたデザインが、キャビンの広さを強調。フラットなセンターコンソールや新しい形状のシフトレバーなども新鮮である。
大型のロータリースイッチと、その内側に設定温度が表示されるエアコンパネルは、シンプルなデザインと使いやすさを両立。各機能を選択するスイッチは、指を触れるとメニューが表示され、指を離すと選ばれた機能のみが表示されるというのもユニークだ。
必要なときだけ必要な情報を提供してくれるので、見た目もすっきり。そんな細かい配慮の積み重ねによって、心地よい空間が出来上がっているのだろう。
心地よいといえば、運転席の足元が広くなったのも見逃せない。従来、右ハンドル仕様ではギヤボックスが運転席側に張り出していて、ドライバーの左足あたりが多少窮屈だった。それが新型では、さほど気にならないレベルとなった。左足が自然な形でフットレストに載せられるようになったのもうれしい点だ。
一方、後席はホイールベースが15mm伸びた恩恵で足元の余裕が増し、また、ヘッドルームもわずかに拡大されている。数字以上に開放感が増した印象で、収まりのいいシート形状とあいまって、後席の居心地はグンと良くなった。
話を運転席に戻すと、Audi TTから導入されたアウディ バーチャルコックピットが、Audi A4の先進性を強く印象づける。フルデジタルのメーターパネルには、アナログメーターを模した速度・回転の表示に加えて、ナビゲーションの地図(写真はGoogle Earth)や電話、オーディオ、車両情報などが表示できるのだ。
話を運転席に戻すと、Audi TTから導入されたアウディ バーチャルコックピットが、Audi A4の先進性を強く印象づける。フルデジタルのメーターパネルには、アナログメーターを模した速度・回転の表示に加えて、ナビゲーションの地図(写真はGoogle Earth)や電話、オーディオ、車両情報などが表示できるのだ。
初めて見たときには違和感があったものの、慣れてくると視線移動が少なく、むしろこのほうがしっくりくる。このアウディ バーチャルコックピットは、マトリクスLEDヘッドライトとセットオプションで価格は34万円だが、ぜひこれは選んでおきたい......そんなことを考えながら、さっそくクルマを発進させることにしよう。