2018年6月10日、スイスのチューリッヒにてフォーミュラE第10戦が開催され、Team Audi Sport ABT Schaefflerのルーカス・ディ グラッシが今季初勝利を挙げた。 10万人の観客が見守るなか行われたレースは、5番手スタートのディ グラッシが18周目にトップに立ち、そのままポジションを守ってゴール。これにより、ディ グラッシはドライバーズランキング3位にアップし、2戦が行われる最終戦ニューヨークの結果次第では2位となる可能性が出てきた。

レース後、ディ グラッシは「最高のレースでした。本当にうれしいです。64年ぶりにスイスで開催されたレースで優勝できるなんて、素晴らしいことです。今日のAudi e-tron FE04は圧倒的に速く、予選5番手から優勝することができました」と述べている。


一方、ダニエル・アプトは1周目にジャガーのネルソン・ピケJr.に追突され、その修理のために予定外のピットストップを強いられたことから順位を落とし、13位でのフィニッシュとなった。


アウディ モータースポーツのディーター・ガス代表は、「ダニエルは、本当に不運としかいいようがありません。オープニングラップの混乱の中で起こったあのアクシデントは、どうすることもできませんでした。それでも、今日はチームにとって素晴らしい一日となりました。熱狂的な大観衆と素晴らしい雰囲気の中で、そして最高のサーキットで優勝することができました。ルーカスの走りも見事でした。5番グリッドからスタートして、上位の全マシーンをオーバーテイクして優勝するのは、そう簡単なことではありません」とコメントしている。

次回はニューヨークに舞台を移し、7月14日に第11戦、翌15日に最終戦の15戦が行われる。

(Text by Satoshi Ubukata)