2018年8月26日、三重県の鈴鹿サーキットにて「SUZUKA 10 HOURS」の決勝が行われ、5台参加したAudi R8 LMSのうち4台がトップ10入りを果たした。 伝統の「鈴鹿1000km」に代わるレースとして今年初開催となった「SUZUKA 10 HOURS」に、国内外から35台のマシンが集結、ここ鈴鹿で「GT3マシン世界一」の称号をかけて戦う。Audi勢としては、日本のAudi Team Hitotsuyamaに加えて、Audi Sport Team WRT(2台)、Audi Sport Team Absolute Racing、Absolute Racingの計5台がエントリーした。

決勝前日の25日に行われた予選では、#17 Audi Sport Team WRTがAudi勢としては最上位の8番グリッドを獲得。これに9番手で続くのが#21 Audi Team Hitotsuyamaで、日本のチームとしては最上位となった。


26日10時にスタートした決勝では、序盤はアレッシオ・ピカリエロが駆る#21 Audi Team HitotsuyamaがAudi勢の先頭を走り、一時6番手まで浮上するなど好調な滑り出しを見せる。


しかし、#21 Audi Team Hitotsuyamaは中盤にスピンを喫して順位を落とすことに。これに代わり、#66 Audi Sport Team WRTと#6 Audi Sport Team Absolute Racingの2台が上位に浮上し、終盤にはチェッカードフラッグを受けるまで激しい3位争いを演じることになった。


#21 Audi Team Hitotsuyamaは中盤以降はドライバー、ピット作業ともにミスのないレースを続け、8位でゴール。日本勢としては2番手のポジションでレースを終えることになった。


一方、注目の3位争いはクリストファー・ハーゼ/ケルビン・ファン デル・リンデ/マルクス・ヴィンケルホック組の#6 Audi Sport Team Absolute Racingが#66 Audi Sport Team WRTを抑えて表彰台を獲得。さらに#17 Audi Sport Team WRTが9位、Pro-Amクラスで参戦した#13 Absolute Racingはクラス6位、総合22位で完走を果たしている。

優勝はマロ・エンゲル/ラファエル・マルチェロ/トリスタン・ヴォーティエ組の#888 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing、2位はルイス・ウィリアムソン/マキシミリアン・ゲーツ/アルバロ・パレンテ組の#43 Mercedes-AMG Team Strakka Racingと、メルセデスの1-2フィニッシュとなった。


レース後、Audi Sport customer racing責任者のクリス・ラインケ氏は、「このレースで1-2フィニッシュを飾ったMercedes-AMGと、Audi Sport Team Absolute Racingの3人のドライバーを祝福したいと思います。厳しいレースとなりました。非常に暑いコンディションの中、またアクシデントが多発した中で、Audi Sportの全チームが冷静さを保って完走できたことは、注目に値します」と述べている。

(Text by Satoshi Ubukata/Photos by 1to8.net, Audi)