決勝前日の2日には予選が行われた。予選はAドライバー、Bドライバーごとに15分走行し、A/Bドライバーのベストラップの合計タイムでスターティンググリッドが決まる。
#19 BRP Audi Mie RS3 LMSは奥村浩一選手と秋吉 圭選手、#45 LIQUI MOLY RS3 LMSは田ヶ原章蔵選手と白坂卓也選手がタイムアタックを行い、#19 BRP Audi Mie RS3 LMSは3分47秒299で5番手、#45 LIQUI MOLY RS3 LMSは 3分45秒122で2番手のグリッドを獲得。ポールポジションは3分44秒948を叩き出したPhilippe Devesa／密山祥吾組の#10 Racingline PERFORMANCE GOLF TCRとなった。
ST-TCRクラスの予選結果は以下のとおり。
1 #10 Racingline PERFORMANCE GOLF TCR Philippe Devesa／密山祥吾 3分44秒948
2 #45 LIQUI MOLY RS3 LMS 田ヶ原章蔵／白坂卓也 3分45秒122
3 #98 Modulo CIVIC TCR 黒澤琢弥／石川京侍 3分45秒504
4 #97 Modulo CIVIC TCR 伊藤真一／幸内秀憲 3分46秒555
5 #19 BRP Audi Mie RS3 LMS 奥村浩一／秋吉 圭 3分47秒299
決勝当日の富士スピードウェイは朝から夏らしい晴天に恵まれた。そして午前8時、57台が参加するレースはローリングスタートにより戦いの火蓋が切られる。
ここで、#45 LIQUI MOLY Audi RS3 LMSがバッテリーのトラブルによりピットスタートとなるが、10時間耐久だけに十分巻き返しが可能な状況ではあった。
スタート直後、クラストップに立ったのが#98 Modulo CIVIC TCR。しかし程なくしてポールポジションの#10 GOLF TCRがトップを奪う。その後、序盤はピットストップのたびに順位が入れ替わり、どのチームにも優勝の可能性があると感じられる展開だった。
ところが、中盤になり#45 LIQUI MOLY Audi RS3 LMSがマシーントラブルに見舞われ長時間ピット作業を強いられることに。また、#97 Modulo CIVIC TCRは他のマシーンとの接触、#98 Modulo CIVIC TCRは電装系のトラブルで大きく順位を落としていった。
これで、クラストップ争いは#19 BRP Audi Mie RS3 LMSと#10 GOLF TCRの一騎打ちになる。順調に見えた#10 GOLF TCRだが、密山選手の走行中にST-3クラスのマシーンにリヤホイールをヒットされるというアクシデントに見舞われ、マシーンのコントロールが難しい状況に。さらに、その後のピットストップでブレーキパッドを交換するあいだに、#19 BRP Audi Mie RS3 LMSがトップに躍り出る。
しかし、#19 BRP Audi Mie RS3 LMSはコース上でスピンし、直後にピットストップ。さらにドライブスルーペナルティなどが重なり、#10 GOLF TCRにトップを奪い返されただけでなく、2周近いリードを許してしまう。そして終盤、トラブルを抱えながらも着実に周回を重ねた#10 GOLF TCRが今シーズン初の優勝を手に入れ、#19 BRP Audi Mie RS3 LMSは5周遅れで2位を獲得した。
#45 LIQUI MOLY Audi RS3 LMSは規定周回数に満たず、完走とはならなかった。
ST-TCRクラスの決勝結果は以下のとおり。
1 #10 Racingline PERFORMANCE GOLF TCR Philippe Devesa／密山祥吾／脇阪寿一
2 #19 BRP Audi Mie RS3 LMS 奥村浩一／秋吉 圭／山脇大輔／上野嘉三
3 #97 Modulo CIVIC TCR 伊藤真一／幸内秀憲／道上 龍／中野信治
4 #98 Modulo CIVIC TCR 黒澤琢弥／石川京侍／加藤寛規／吉田広樹
#45 LIQUI MOLY RS3 LMS 田ヶ原章蔵／白坂卓也／竹田直人／新井敏弘
次戦の「スーパー耐久シリーズ2017 第6戦 岡山」は10月14日〜15日に開催される。
(Text & Photos by Satoshi Ubukata)