決勝当日は、スタート直前のスコールでコースはドライからウェットコンディションに変わる。レインタイヤを選択したAudi Team Hitotsuyamaはスタートドライバーのライアン選手が首位をキープし、柳田選手にステアリングを委ねる。
しかし、柳田選手に交替後、エンジンに変調を来し、その後、ピットインすると再スタートは叶わなかった。
一方、TAISAN SARD R8 FUKUSHIMAは18番グリッドからスタートし、19位でレースを終えた。
レース後、Audi Team Hitotsuyama代表の一ツ山亮次氏は「今回ダンロップタイヤと雨の相性がいいことはわかっていました。ただ、予選Q1をリチャード選手が素晴らしいアタックで1位通過して、さらに柳田選手がニュータイヤに履き替えて最終ラップで2位を1秒以上も突き放すタイムでポールポジションという、想像以上の結果になりました。マシンだけじゃなく、タイヤはもちろんドライバーの腕がモノをいう難しい状況でこの結果が得られたことは、本当にうれしかったですね。決勝は、ドライの路面では1位をキープするのが厳しいかもしれないとは思っていました。そういう意味でスタート直前のスコールは恵みの雨で、タイヤの選択は難しい場面でしたが、ポールポジションなのでギャンブルをする必要はないと思いレインタイヤを選択しました。リチャード選手はトップのまま第1スティントを走り切ってくれましたし、ピットストップもうまくいきました。入賞が確実に見えていただけにこの結果は悔しいです。諦めることなく次のもてぎに向かいます」と、もてぎでの雪辱を誓った。
次戦は11月11日、12日に栃木県のツインリンクもてぎで行われる最終戦。昨年は優勝を手に入れた場所だけに、表彰台の中央を獲得してほしい。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Audi Japan)