前日の予選では、ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス組の#8 Audi R18がポールポジションを獲得した。2番、3番グリッドはポルシェの2台。マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ組の#7 Audi R18は4番手からのスタートとなった。
決勝では、序盤#8のAudiがレースをリードし、#7のAudiもポルシェを抜き去り2位に浮上、早々に1-2体制を築く。その後、7号車がトップを奪うが、ピットストップの際にホイールガンのトラブルにより作業に手間取り、8号車に首位を明けわたす。
8号車は後半にタイヤのピックアップに悩まされ、予定外のピットストップを余儀なくされるが、それでも首位を守り続けトップでゴール、ポール・トゥ・ウィンを果たした。7号車は16秒419遅れの2番手で、Audiは最高の形でWECを終えることになった。
今回の優勝により、Audiは1999年の参戦以来、187戦中107戦で勝利を手にしたことになる。
(Text by Satoshi Ubukata)