ところがレース開始から5時間半が経過したころ、28号車は追突が原因でピットストップを強いられ、コース復帰までに3周をロス、42位までポジションを落としてしまう。それでも28号車は勝利を諦めずに猛追を続ける。
一方、6号車は残り6時間まで上位を維持していたが、タイヤトラブルによりトップ争いから離脱するという不運に見舞われた。
レース終盤、追い上げの手を緩めなかった28号車はついに3位までポジションを戻し、さらにファステストラップもマーク。残念ながら優勝を99号車のBMW M6 GT3に、2位を88号車のAMG GT3に渡す結果となったが、28号車のAudi R8 LMSは3位表彰台を獲得。さらにトップ10に4台のAudi R8 LMSが名を連ねた。
アウディスポーツ カスタマーチーム代表のクリス・レインケは「非常に厳しい闘いでした。素晴らしいサポートをしたベルギーアウディクラブ チームWRTと、決して諦めなかったドライバー達には、最高の賛辞を送ります。彼らは、とても厳しい闘いに終始フェアに臨み、その努力に見合った結果を獲得しました」と述べている。
(Text by Satoshi Ubukata)