2016年3月22日、AudiはWEC(FIA世界耐久選手権)に投入する2016年仕様の「Audi R18」をインターネットで公開した。

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Audiは2015年11月28日に2016年版となるAudi R18とその概要を公開しているが、今回発表されたマシーンは11月に公開されたものとはフロントセクションやディテールが異なっている。


新型Audi R18は、モノコック、エアロダイナミクス、パワートレイン、シャシーのすべてを一新したモデルで、さらなる効率の向上を狙ったという。なかでも特徴的なのが新デザインのフロントセクションで、高い位置のノーズとウイング、フロントフェンダーなどにエアロダイナミクスの改良の跡が見られる。


一方、注目のパワートレインは、ハイブリッドシステムを変更。これまでエネルギーの貯蔵にフライホイールを用いてきたが、2016年版ではリチウムイオンバッテリーを搭載する。フロントアクスルから回収されたエネルギーがバッテリーに蓄えられ、この電力でモーターによりフロントタイヤを駆動する。エネルギー回生量を従来の4MJから6MJにアップしたのも特徴のひとつだ。

エンジンは4L V6 TDIを採用し、6速トランスミッションにより後輪を駆動する。

すでに発表されているとおり、ドライバーはマルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエとルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービスという顔ぶれ。シーズンを通じて2台体制で戦うことになる。


(Text by Satoshi Ubukata)