2015年5月16日16時(現地時間)にスタートした第43回ニュルブルクリンク24時間レースは、Audi Sport Team WRTが駆る新型Audi R8 LMSが総合優勝を果たした。 昨年の覇者であるAudiは今年のニュルブルクリンク24時間に4台の新型Audi R8 LMSを投入。Audi Sport Team Phoenixからは、#1にChristopher Haase/Christian Mamerow/René Rast/Markus Winkelhock、#4にMarc Basseng/Marcel Fässler/Mike Rockenfeller/Frank Stipplerが搭乗した。


一方、Audi Sport Team WRTは、#28をChristopher Mies/Nico Müller/Edward Sandström/Laurens Vanthoor、#29をChrister Jöns/Pierre Kaffer/Nicki Thiim/Laurens Vanthoorが担当。新型Audi R8 LMSは今回が初めての実戦になるだけに、どんな走りを見せてくれるのか、いやがうえにも関心は高まる。


スターティンググリッドは、#29がAudi勢としてはトップの5番目を獲得。そして、#28が7番目、#1が9番目、#4が10番目からのスタートとなった。レース序盤はBMW Z4 GT3がトップを走行するも、夜の帳が下りるころには、#1がトップに立っていた。


さらに、深夜には#1、#28、#4が首位を独占する場面もあり、新型Audi R8 LMSの戦闘力の高さを見せつけることになる。しかし1-2-3の状況は長くは続かず、#1がコースアウトしてリタイヤ、また、#4が電気系のトラブルでピットストップを余儀なくされ、残る#28だけで優勝争いを続けることになる。


その後、#25のBMW Z4 GT3と#44のポルシェ911との3台で激しいトップ争いが繰り広げられたが、#28のAudi R8 LMSが#25のBMWに40秒729の差をつけて逃げ切り、総合優勝を手に入れた。#29のAudi R8 LMSは3周遅れの7位でレースを終えている。

(Text by Satoshi Ubukata)