一方、Audi勢は、ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービスの#8 Audi R18 e-tron quattroが3番手、マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエの#7が4番手スタートとなった。
1日の決勝はあいにくの雨に見舞われ、前戦の富士同様、セーフティカー先導でのスタートになった。そして5周目には本格的なレースがスタートになるが、序盤、#7 Audiと接触した#18 ポルシェがコースサイドにストップしたことで#17 ポルシェと#7と#8のAudiがレースをリードすることに。
その後も雨が降り続き、アクシデントのたびに何度もフルコースイエローとなるが、Audiとポルシェの4台は順位を入れ替えながら周回を重ねていった。
レース後半には雨が上がり、コースが乾き始めたところでAudi勢はいち早くスリックタイヤに交換し、ポルシェにプレッシャーをかける。#17 ポルシェがトップを独走する一方、2位の#18 ポルシェと3位の#7 Audiが2位争いを演じ、ラップタイムの速い#7 Audiが#18 ポルシェに迫る状況となる。しかし、フルコースイエローによりオーバーテイクのチャンスを失い#7 Audiは3位でゴール。#8 Audiがこれに続く4位でレースを終えた。
これにより、ファスラー/ロッテラー/トレルイエはドライバーズポイントで2位を守り、タイトル争いを最終戦に持ち越している。
レース後、アウディモータースポーツ代表のDr. ウォルフガング・ウルリッヒ氏は「われわれは、この特別な状況下で受けた不利な条件も充分に補うだけの能力があることを示せたと思っています。ドライコンディションの中でも、アウディスポーツのドライバーたちは十分な強さを発揮していました。タイトル争いの決着を最終戦にまで持ち込んだチームメンバー全員に感謝しています」と述べた。
次戦は最終戦のバーレーン。ドライバーズポイント争いでロッテラー/ファスラー/トレルイエ組が逆転することができるだろうか? バーレーン6時間は11月21日に決勝レースが行われる。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Audi, Porsche)