Audi R18 e-tron quattroは、上海の長いストレートやタイトターンに阻まれ、ルーカス・ディ・グラッシ、ロイック・デュバル、トム・クリステンセンが駆る#1がトップから1.154秒落ちの5位、マルセル・ファスラー、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエの#2が同1.772秒遅れの6位。ポールポジションは#14 ポルシェ919ハイブリッド(デュマ/ジャニ/リーブ)で、2位に#8 トヨタTS040ハイブリッド(デイビッドソン/ブエミ)がつけている。
決勝では、スタートからほどなくしてアクシデントが発生し、セーフティカーが導入される。この間、トヨタの2台はピットインし順位を後退させたものの、中盤を迎えるまでに#8がトップ、#7が2位と首位を独占する。
一方、ポルシェ勢は#20がタイヤトラブルで順位を落とし、#14と2台のAudiが3位争いを演じる。しかし、最終的にはポールポジションスタートの#14に逃げ切られ、#2が4位、#1が5位に終わった。
レース後、Audi Motorsport代表のDr.ウォルフガング・ウルリッヒ氏は、「予選に比べて幾分は良くなっていたものの、満足できるとはいえない結果でした。上海では不利になることは、承知していました。レース序盤でのイエローピリオドは、ガソリンエンジンを使用するライバル達に有利に働きました。彼らは給油を早めに行えたことで、レース全体でのピットストップ回数を減らすことができました。しかし、ディーゼルエンジンのわれされは、燃料タンク容量とピットストップ時間の規制により、彼らと同じようにはできませんでした。また、上海のロングストレートでパフォーマンスを発揮するチャンスに恵まれませんでした」と述べている。
また、#2のロッテラー選手は「惜しくも表彰台を逃してしまったのが、とても悔しいです。私達は与えられた状況の下でベストの働きをしました。今回のような状況では、これ以上良い結果を得ることは不可能だったと思います。幸いバーレーンの状況は少し改善されるようです。次回も全力で闘います」と話している。
次戦は11月15日のバーレーン。表彰台に立つのは果たして誰か?
(Text by Satoshi Ubukata/Photos by Audi, Toyota)