レースは、現地時間の5月4日、14時30分にスタート。オープニングラップの1コーナーで、ポールポジションの#1がコースアウト。ここで#2がトップに立つが、一方、4番手の#7のトヨタTS030ハイブリッド(2013年モデル)に2位、同じく5番手の#8のTS030ハイブリッド(2012年モデル)に4位を明け渡すことになった。
その後、#1がトップを奪い返すが、ピットストップのタイミングなどの違いから、#1、#2、#7が激しい首位争いを繰り返す。トヨタに比べてピットストップのインターバルが短いアウディは、当然ピットストップ回数が多くなることから、トヨタの差を広げておきたいところ。しかし、燃費、スピードとともに申し分ない2013年モデルのトヨタを引き離すのは難しい状況だ。
最後まで優勝争いがもつれるかと思われたが、スタートから4時間を目前にして、#7が緊急ピットイン。ハイブリッドの回生システムにトラブルが発生したというのだ。コースに復帰するも、ふたたびピットインした#7はまさかのリタイヤとなった。
その後は#1と#2がトップ争いを繰り広げるが、アンドレ・ロッテラーの気合いの走りで#1がトップでフィニッシュ。#2は1分5秒815遅れの2位となった。
#3と#8の3位争いは#3に軍配が上がり、アウディは1-2-3フィニッシュ、表彰台を独占する結果となった。
これにより、アウディR18 e-tron クワトロは2013年WECで2連勝。セブリング12時間を加えると、今年3度目の勝利となった。この勢いのまま、ルマン24時間の勝利を手中に収めることができるだろうか?
注目のルマン24時間は6月22日のスタートだ。
(Text by Satoshi Ubukata)