上村:試乗させてもらった?
川田:ちょっと大きいし、値段も値段なので、運転は遠慮して助手席に乗せてもらいました。
上村:オマエが遠慮なんて珍しい(笑) で、どうだった?
川田:凄いですね、あのオーディオ!
上村:そっちか?
川田:あんなにいい音を聞いたのは初めてです。アウディっていうくらいですから、オーディオにもすっごくこだわっているんですね。バング&オルフセン、恐るべし。感動しました!
上村:オレも愛車のA7につけたかったけど、72万円じゃ手が出ないよ......。
川田:Q7は3Dアドバンストサウンドシステムということで88万円だそうです。
上村:オレもいつかはバング&オルフセンがほしいなぁ。
川田:僕はその前にアウディがほしいです。
上村:オマエがアウディを買う前に、おれはポルシェに乗り換えよう(笑)
川田:いじわるいわないでください。そういえば、ポルシェはポルシェさんがつくった会社ですよね。トヨタは豊田さん。じゃあ、アウディはアウディさんがつくったんですか?
上村:そのとおり! アウディはアウグスト・アウディさんという人が創業者なんだ。ダイハツは大発さんだし、スバルは昴さんだ。そのくらい常識だろう。
川田:先輩、また騙してるでしょう? 嘘をつくと鼻が膨らむからわかるんですよね。
上村:オマエ、なかなか鋭いな。本当はアウグスト・ホルヒさんがつくった会社だよ。
川田:そういえば、
川田:スティーブ・ジョブズがアップルを追われてネクストをつくったようなものですね。相当音楽が好きだったんでしょうか?
川田:スティーブ・ジョブズがアップルを追われてネクストをつくったようなものですね。相当音楽が好きだったんでしょうか?
上村:それはわからないけど......。ドイツ語の「horch(ホルヒ)」は聞くという意味らしんだけど、すでにホルヒ社があってその名前が使えなかったので、ラテン語で同じ意味の「audi(アウディ)」を選んだそうだよ。
川田:"聞く"つながりですね。アウディのオーディオが素晴らしいのも、偶然じゃないような気がします。
上村:オマエがオレの後輩というのは、単なる偶然と思いたいけどな。
川田:また、そんな......。
(続く)
※この話はフィクションです。