今回のマイナーチェンジでは、デザインや装備に加えて、パワートレインにも変更がありました。なかでも、Audi A3のquattroは、エンジンとトランスミッションがともに変わっています。 その概要については
燃費の数字はさておき、気になるのはその走りの印象です。さっそく走り出すと、"1.4L相当"のはずが1.8 TFSIよりも頼もしく思えるほど。街中では1500rpm未満で走ることが多いのですが、低回転でも必要十分なトルクを発揮してくれます。

一方、アクセルペダルを多めに踏めば、従来の1.8 TFSI以上に力強い加速を見せてくれます。FFのA4ではその移り変わりに多少荒々しさを感じたのですが、A3ではquattroを組み合わせたことでクルマの動きに落ち着きがあり、2.0 TFSIはFFよりもむしろquattroのほうが似合っていると思いました。

PI(マイナーチェンジ)前に用意されていた1.4 TFSI CoD(シリンダーオンデマンド=気筒休止)では、2気筒を休止しているときに「2シリンダーモード」や「ECO」といった表示がメーターパネルに現れましたし、また、よく観察すると振動やノイズが少し大きくなるので、慣れるとどんな状況で走っているのかがわかります。一方、Bサイクルの2.0 TFSIは1.4L相当か2Lか知るすべがなく、いつ切り替わったのかはわかりません。

それでも、瞬間燃費の数字を見ていると、「いまは20km/L超えているから、インテークバルブ早閉じか?」などと想像することはできます(あくまで想像です)。

驚いたのは高速走行時の燃費。通常、77km/hを超えたあたりでSトロニックは7速になり、エンジン回転数は1300rpmほどに。たまたまこのくらいの速度でのんびりと走ったら、平均燃費は20km/L超をマーク! ひょっとして、このA3 2.0 TFSI quattroは、quattro史上最高の低燃費自慢かも!?


7速Sトロニックのシフトも実にスムーズで、動作もスピーディ。気になったのは、1800rpm以下でややエンジンのノイズが大きめなのと、クルマの停止直前にアイドリングストップが効いてしまい、まだ動きたいのにパワステが重くなることがある......ことくらいでしょうか。

今回のクルマはオプションのS lineパッケージが装着されており、同じsportよりも10mm、標準よりも25mm低い専用のスポーツサスペンションと18インチホイールのおかげで、見た目にもとてもスポーティな印象です。ただ、そのぶん乗り心地はやや硬めで、目地段差を通過する際のショックを伝えることもありました。それでも、十分快適のレベルの乗り心地を確保していましたが。

残念ながら、現時点ではSedan、SportbackともにS lineパッケージ非装着の2.0 TFSI quattro sportを体験していません。機会があればチェックしたいものです。


というわけで、6回にわたって新しいAudi A3 Sportback 2.0 TFSI quattro sportをチェックしてきましたが、その仕上がりは上々!

これで、マトリクスLEDヘッドライトが装着できれば、個人的にはいうことはないんですけどね(笑)

(Text by Satoshi Ubukata)