東京オートサロンでAudiブースのモデルさんが笑わない......というのが一部で話題になりましたが、Audi A3 Sportback e-tronもなかなか微笑んでくれません!? 最近、ハイブリッドカーのエコドライブに目覚めた私。Audi A3 Sportback e-tronでその成果を試すべく、広報車を借りてみました。会社から自宅へ帰る都内の一般道、バッテリーの電力を持ち出さない「ハイブリッド ホールド」モードでどの程度の燃費になるかをチェックしたかったのです。

"いつものルート"はストップ&ゴーが多く、平均速度は20km/h前後。Audi A3 Sportback 1.4 TFSIでは11〜13km/Lであるのに対し、以前、A3 e-tronを借りたときには14〜15km/Lというところでした。

ドライビングスタイルを変えて同じルートをゴルフGTEで走ったところ
結果は15〜16km/Lと劇的な向上はなかったものの、着実な伸びを確認。ゴルフGTEを超えることができなかったのは、回生ブレーキが積極的に使える「Bモード」がなかったため。Bモードを持つゴルフGTEではアクセルペダルをコントロールすることでエンジンを比較的素早く停止状態に持ち込めるのですが、A3 e-tronではアクセルペダルを思い切り離してもエンジン停止までワンテンポ遅れる印象で、またそこから軽くアクセルペダルを踏み込んだだけですぐにエンジンが始動してしまうんです。

気温が低いこの時期、好燃費が出にくいことを考えるとまずまずの結果ですが、ゴルフGTEほどは"笑顔"を見せてくれないA3 e-tron。それでふと思い出したのが、オートサロンのモデルさんだった......というわけです(笑)

でもいいかえると、ドライビングスタイルによらず一定の燃費は出せるということですから、それはそれでいいのかもしれませんね。そもそも、バッテリーの電力を持ち出して使う「ハイブリッドオート」やEV走行がメインという人にとっては、あまり気にならないところですし。

ところで、左の写真はA3 e-tronで適度に混雑した首都高速をハイブリッド ホールドモードで走ったときの燃費。制限速度くらいで走ると、こんなにいい数字が出るんですね! このときばかりは、A3 e-tronが微笑んでくれたように思いました(笑)
(Text by Satoshi Ubukata)