目的地検索などで避けてとおれないのが文字の入力。A1ではどうでしょうか?
たとえば、施設を名称で検索する場合には、左のような画面で表示されます。施設名の一部をかなで入力するのですが、日本でポピュラーな50音表と違って、ダイヤルで選ぶというのがMMIの特徴です。
その際に使うのがこのロータリースイッチです。これを回してまずは行("あ行"とか"か行"とか)選び、つぎに入力したい文字を選択します。
こちらはA4のロータリースイッチです。スイッチの中心がカーソルのレバー(ジョイスティック)になっています。一方、A1のロータリースイッチはそれ自体がジョイスティックでもあるので、上下左右、そして斜めの8方向に動かすことができます。こっちのほうが使いやすい!
これはA4のMMIの画面。いままでは
(1)ロータリースイッチを回して行を選び
(2)ジョイスティックを左右に動かして
(3)ボタンをプッシュ
すれば文字が確定しました。
A1の場合は
(1)ロータリースイッチを回して行を選び
(2)ジョイスティックを左右に動かして
(3)ボタンをプッシュ
した時点では未確定です。

(4)もういちどボタンをプッシュ
する必要があります。

プッシュが1回余計じゃないか! どうして?

いろいろと試していたら、こんなことができました。
(1)ロータリースイッチを回して行を選び
(2)ボタンをプッシュ
これで行を確定しておくと......
(3)ロータリースイッチを回して文字が選べるんです。
たとえば、「う」なら、あ行確定後にくるくると回して「う」に辿り着けます。そこで
(4)ボタンをプッシュ
すれば「う」が確定です。

A4では行だけを確定することができないため、A1のようにはいきません。

ロータリースイッチをジョイスティックとして左右に動かすよりも、回すほうが断然操作はラクです。それを狙っての変更だったんですね。

ちなみに、この施設検索の場合、文字入力が進んでいくと、データベースにない文字は表示されなくなります。このあたりは日本メーカーのナビと同じですね。次に入力したい文字が、行を選びワンプッシュするだけで確定される場合もあります。この入力、慣れてくると全然苦に感じなくなります。

そのうち、MMI以外のカーナビが使いにくく思えてきそうで怖い(笑)

(Text by Satoshi Ubukata)

追記

A8ではロータリースイッチにジョイステック機能がなく、地図のスクロールなどはタッチパッドで行います。しかし、文字入力時にタッチパッドに触れると自動的に手書き文字認識モードに変わり、ジョイスティック替わりには使えません。ロータリースイッチだけで文字を確定させるには2回プッシュが必要なんですね。その流れで、このA1でも2回プッシュするようです。