早朝に九州を出て帰京。前後の日程がかなりタイトゆえ、やむを得ず関門海峡を渡ってきました。
山口県を走り岩国、もうすぐ広島との県境に差し掛かろうというところに玖珂サービスエリアはあります。先日、そんな旅程でしたので、ここで朝ごはんをいただくことに。
最初は豚汁の朝定食、たまご納豆がついて500円。モテナス(西日本のサービスエリアのブランド)のこれはなかなか満足度が高いのです。割と無意識に、この日もそれを選んだところに目に入ったのが、陸のおすすめメニュー。
菜っ葉めんたい丼セット!高菜ごはんとうどんのセットか?と第一印象は正直、よくあるやつでしょ?と、どこかナメてかかっていたのが正直なところでした。
しかし、この菜っ葉は「広島菜」高菜よりも少し細身で、炒めてあることが多い高菜に比べるとシャキシャキとした歯応えも特徴的。高菜よりも希少な印象。わりと見つけては食べているのです。
一気にこちらにしたくなり、あまりないことなのですが、お店の方にお願いして朝定食はキャンセル。食券を買い直して、この菜っ葉めんたい丼セット(うどん)を朝ごはんとすることにしました。
遠近の関係でしょうか。出てきたものを見てまず、菜っ葉めんたい丼が大きいことに驚きました。席に戻り食すと、高菜とも、そして野沢菜人かとも違う広島菜に思わず1人「うんうん!これこれ!」と笑みが溢れます。
しそが効いた広島菜はそしてさっぱり!明太子との相性も抜群!朝ごはんとしての「スイッチを入れる感じ」もしっかり。このチョイスは正解でした。
そしてセットになっていたおうどんも博多のおうどんのよう。コシはそれほど強くなくて、優しいお出汁に、しっかりと炊かれたお肉の甘みがマッチ。これまた朝ごはんには特に嬉しい一杯です。
なんやかんやと九州を訪れることが多いのですが、中国九州は特に良く大好きなのです。そんな時にゆっくりできなかったことに何か後ろ指を刺されるような気持ちになった先日の出張の帰路。九州を背に東に向かい、間も無く広島に入る。そんな私のその時の気持ち、そしてその旅での私が置かれた位置座標的に、たいへんピッタリだった玖珂のめんたい丼セット。最高の朝ごはんになりました。
(Text & photos by Kentaro Nakagomi)