陸路で九州へ向かうとき、なんとなく雰囲気もあってそのまま山陽道に進むことがおおいもの。しかし、このルートのオリジナルは中国道。

中国山地の山々の間を縫うように走る中国道は、アップダウンとカーブが続く、山陽道よりもさらにワイルドなルート。それもあってかなり交通量は少ない印象です。

しかし、そんなこともあり、ゆっくり進みたいトラックでこちらを積極的に利用する場合もあるようだし、また個人移動のドライバーでも、むしろ好きでこちらを利用するという人も筆者の周りには何人もいる。先日昼間の走行で、確実にその日のうちには帰宅したいものの、それほど急ぐでもないというスケジュールで九州から帰京することがあり、中国道を久しぶりに利用しました。

ちょうど、少しずつ春の気配のする頃。こういう季節の変わり目は、木々に囲まれる中国道のルートは特に良いものです。

美東で給油して、山陽道との分岐を中国道方面に。このルート給油可能な場所が限られており、そもそも店舗のあるSAPAの類がそもそも少ない(なので寄り道の誘惑が少ないため、実は早く帰りたいときほど向いているとも言える)。山陽道に比べてよりガス欠注意のルートにつき、ご注意を。

広島県の安佐サービスエリアで少し休むとしましょう。コンビニと食堂があり、ここは給油も可能。何か面白いものはあるかな、通る機会も少ないルート、食事もしておこうか、と覗くと「おすすめナンバー1!なかやま牧場定食」のポップが。コロッケとメンチカツの定食のようだ。なんだか美味しそうじゃないか!ということで頼んでみることにしました。

しばらく待ってみると。おおうまそう!コロッケとメンチカツが一個ずつ半分に切れていて計4切れに。他あとはご飯とお味噌汁。たまごは50円で個人的にオプション。

コロッケもメンチカツも玉ねぎと肉がしっかり旨みの手綱を引いている感じ。とても美味しい。ご飯もふっくらと絶妙な炊き加減。定食のメシ、これよこれ、とつい笑が溢れる感じでした。

別添えのソースにつけて食べると、こ、これは!お好み焼きのソースかしら。単なる中濃ソースよりも酸味とフルーティーな甘味、香りと共に華やか!ソースつけなくても美味しいコロッケ&メンチカツでしたが、だからこそソースもちゃんと独自に主張してくる。

安佐に来た、広島だね。そう思える定食。たまごなしで定食自体900円は満足度高し。

空いてるし、季節感と、日本古来の田園風景を見ながら昼行での中国道ドライブ、なかなかいいものですね。

(Text & photos by Kentaro Nakagomi)