首都圏在住者の方は、一度東北道の泉仙台以北の区間を走った方が良いと思います。

その理由として、快適なばかりか、地図やニュースや天気予報で出てくる街がどのくらい離れていて、200キロ単位で、しかも流れがスムーズ。

「200キロ」という距離が普段感じているほど大義ではないなど、常識として持ってきた物理量のいろいろに対する感覚、尺度が大きく塗り替えられることになると思うからです。

しかし、連日にわたって400キロ以上走り、この日も青森県から南下して666キロという距離を走ってきていた中で、晩御飯にと立ち寄った国見サービスエリア。宮城県と福島県の県境付近だがかろうじて福島県という場所にあるこのスポット。ちょうどスタートしてから440キロという3分の2の消化率もあり、一区切りすることにしました。

最近リニューアルされ、施設自体も新しくてきれい。さて何を食べようか。麺は冷麺と白石にゅうめんが拮抗し、肉も牛タンにはじまり鶏に豚に、せめぎ合う。君が走ってきた東北は、こんな恵の大地なのだよと突きつけるかのようなメニューの数々。流石に目移りしました。

そんな中、川俣町の名産シャモで、ここのオリジナルという「川俣シャモ丼」にしようと食券の券売機に並び私の晩になりいざと思ったら売り切れと。白石にゅうめんもついていて、いいじゃないと思ったのに。皆考えることは同じなのかもしれません。

次回、東北道国見サービスエリア上り線を訪れたときは食べてみたい「川俣シャモ丼(1,300円)」

それでは何にしようか、後ろにも人は待ち、腹を空かせているので、無言の圧で急かされているのがわかります。

三元豚のソースカツ丼にしよう。この辺りで食べるとあまりハズレがないし。先日会津方面で昼に入ろうと思った店がお休みで食べそびれたこともありました。

券を買うと勝手にオーダーがキッチンに行くようになっていてすごいですね。しかしなかなか出てきません。まさかカツを揚げているのかしら、高速道路のご飯で?などと思いキッチンに目をやると、大きなフライヤーが。卵でとじた煮カツのカツ丼も、ソースカツ丼も、前の人のを見ているとそこで揚げているではありませんか。それは仕方ない。大人しく待ちましょう。

で、いよいよ呼ばれて私のソースカツ丼を食べに行きますと、いい色、ソースのいい香り。先に戻ってさっそく食べ始めようとすると、さらに驚き。なんだかカツの大きさが「狭い」と思ったら、実は水平方向にそこそこ大きなカツを、カットして重ねて盛っているではありませんか!そこを滴るようにたっぷりとかけられたソース。これはたまりません。

重ねられたカツを上から口に運び出します。サクサクと揚げられ、脂身もクセがなく旨い。ソースも爽やかな酸味と甘さの按配が絶妙。香りばかりではありません。

ご飯の上に敷かれたキャベツとの相性も抜群。というかソースカツ丼の魅力の中で、言及されていないものの、ソースカツとキャベツが織りなすあの名コンビぶりは確実に予定調和だと思います。そこまでちゃんと楽しめる。

今回はシャモ丼の代打で妥協案でのチョイスでしたが、実に美味しい一杯。これにありつけたのも、むしろなんだかラッキーだな、と感じてしまうほど。しっかりパワーチャージもできたところであと3分の1、安全運転でまいりましょう。皆さんもぜひ国見で目移りしてみてください。

(Text & photos by Kentaro Nakagomi)