2×5のデザインはこの5年間くらいずっと流行っています。なぜ流行っているかというと、"魔法のスタイル"なんです。7だとこうはいかない。8でも9でもダメで、4だとスカスカになる。開口部が大きくなるとたわむ原因になるので、バランスとしては2×5がベストです。
VOLK RACINGのG25がまさにこの2×5のデザインで、発売以来、RAYSの"新エース"として世界中で人気が高まっています。そんなG25のデザインや剛性に不満があったわけではありませんし、それどころかデザインや剛性はいずれも高いレベルにある。
私たちとしては、このスタイルでさらに高いデザイン性を追求したかった。性能面でも新たなトライをしたかった。さらなる高みを目指してつくったのが「G25 Edge」というわけです。
G25というオリジナルに対して、「これ、どこが変わったの?」と思われるかもしれません。しかし、実際はブランニューのデザインです。
G25に比べると、めっちゃ細いヒールみたいでしょう? スポークの幅を9mmくらいから6.3mmまで細くしましたからね。また、違いを際立たせるためにスポークをダイヤカットする一方、リムにはダイヤモンドカットは敢えて施さず、マシニング文字で装飾しています。
G25に比べてG25 Edgeはコンケーブが控えめな感じがするかもしれません。なぜなら、細くて高さのある縦断面によって、軽量化と高剛性を実現したかったからです。実はこの"スーパー断面"がやりたかったんです。
このデザインを携えてR&Dに説明に行ったのが2015年の春頃でした。