純正のリーンフォースメントと交換するだけで、手軽にボディ剛性がアップできる「LowerReinforcement」を手がけるcpmが、フォルクスワーゲンGolf7やAudi A3(8V)に対応する新たなボディ補強パーツを発売する。

(取材協力:maniacs STADIUM
すでにcpmでは、Golf7やAudi A3(8V)用の「LowerReinforcement(ロワーレーンフォースメント)」と「Front Member Brace(フロントメンバーブレース)」を発売し、ボディ加工なしで手軽に剛性アップが図れるチューニングパーツとして注目を集めている。

LowerReinforcementは、アンダーボディにアルミのプレートと、アルミの「目の字」断面中空パイプを装着することで、快適な乗り心地を維持しながら、ボディ剛性を向上させるもの。一方、Front Member Braceはフロントサブフレームのボルトを利用して装着する目の字断面のアルミパイプで、前輪の接地性を高める効果がある。

それでいて、硬くなり過ぎず、快適さを犠牲にしない補強というのも人気の秘密だ。

そしてこのたび追加発売されるのが、Golf7(ハッチバックおよびヴァリアント)、Audi A3(セダンおよびスポーツバック)、Audi TT CoupeのFFモデルを対象とした「Rear Member Brace(リアメンバーブレース)」と「LowerReinforcement Extension(ロワーレーンフォースメントエクステンション)」だ。

Rear Member Brace(写真下)もやはり目の字断面のアルミパイプでつくられており、リアスタビライザーのマウント部分に装着することでボディ後方の剛性を向上させる。


装着にはブラケットを用いるが、このブラケットが適度にたわむことで乗り心地に悪影響を与えないよう配慮したとは、cpmの篠原 誠代表。この言葉から、Rear Member BraceもまたLowerReinforcementやFront Member Braceと同じコンセプトでつくられていることがわかる。


一方、LowerReinforcement Extensionはその名のとおり、LowerReinforcement(下の写真の中央)を延長するための追加パーツ(下の写真の左右)で、こちらも目の字断面のアルミパイプで形づくられている。これにより、ボディ後半部のさらなる剛性アップを図る。


実はこのLowerReinforcement Extensionは、一連のGolf7用パーツの開発段階から構想があったもので、LowerReinforcementには最初から取り付け用の穴が設けられていた。篠原代表は、LowerReinforcement Extensionと前述のRear Member Braceをゴルフ7に装着し、テストを1年以上重ねてきたという。まさに満を持しての発売ということになる。


ボディへの装着はサービスホールに入れた専用ボルトを使う。そのため、ボディへの加工が不要というのもうれしいところだ。


その効果を確かめるために、Rear Member BraceとLowerReinforcement Extensionをゴルフ7GTIに装着して、箱根のワインディングロードへ向かった。

このGolf7 GTIにはすでにLowerReinforcementとFront Member Braceが装着されており、ノーマルのGolf7 GTIに比べてボディのしっかり感が高いのだが、しいていえば、フロントに比べるとリアの剛性感が相対的に物足りない印象だった。

ところが、Rear Member BraceとLowerReinforcement Extensionが装着されたGolf7 GTIは、走り出した瞬間からボディ後半がカッチリとし、路面によってリアサスペンションまわりが多少わなわなとしていたのもすっかり解消している。

箱根に向かう道すがら走行した高速道路では、リアの落ち着きが増し、また、直進安定性も明らかに向上した印象だ。
 

そして、箱根ではその本領を発揮。この日はあいにくの天候に見舞われ、路面も乾いている場所がないほどだったが、リアの接地感が格段に高まったおかげで、躊躇なくコーナーに飛び込むことができた。ボディ剛性の向上によりステアリング操作に対するレスポンスが高まり、以前にも増して楽しいハンドリングに。サスペンションの動きもしなやかで、あらためてゴルフGTIの底力を見たような気がした。


ということで、装着直後からその効果が体感できるRear Member BraceとLowerReinforcement Extension。今回は4アイテムすべてを装着したが、cpmでは4段階でその効果をチェックするステージチューニングを推奨している。

STAGE 1:LowerReinforcement(26,000円)
STAGE 2:STAGE1 + Front Member Brace(20,000円)
STAGE 3:STAGE2 + Rear Member Brace(23,000円)
STAGE 4:STAGE3 + LowerReinforcement Extension(25,000円)
※価格はすべて税別、工賃別

まずはSTAGE 1を体感し、さらなる剛性アップを目指してステージを上げるもよし、また、Golf GTIなどのスポーツモデルなら、はじめからSTAGE 4というのもいいだろう。

なお、cpmでは4WD車向けのLowerReinforcement Extensionを鋭意開発中ということなので、Golf RやS3などのオーナーはいましばらくお待ちを!

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Hisashi Uemura)

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