RAYSの鍛造技術を美しさの創出のために注いだプレミアムブランドとして、ヨーロッパ車オーナーから支持を集める「WALTZ FORGED」から、C/Dセグメント向けの19インチホイール「S5-R」が発売される。 「オールメイド・イン・ジャパン」を貫く数少ないホイールメーカーのRAYSは、さまざまなホイールブランドを有している。モータースポーツで培ったテクノロジーを鍛造スポーツホイールに注ぎ込んだ同社のフラッグシップブランドの「VOLK RACING」や、デザインの自由度を活かして美しさと機能性を追求した鋳造ブランドの「HOMURA」など、個性あるブランドが揃う。

そんなRAYSにあって、Volkswagen/Audiのオーナーが目を離せないのが「WALTZ FORGED」。VOLK RACING譲りの性能を備えながら、RAYSが誇る鍛造デザイン金型工法によって、ヨーロッパ車に似合う美しさを実現するストリート用プレミアムスポーツブランドだ。

WALTZ FORGEDには、面で美しさと上質さを表現した「S7」と、2×5スポークによりスポーティさを強調した「S5」がラインアップされている。そして新たに追加されるのが、今回紹介する「S5-R」だ。


S5が17インチと18インチというバリエーションであるのに対し、このS5-Rは19インチのみの設定。一見似ている両者だが、その中身は大きく異なる。

「ヨーロッパのC/Dセグメントには、ホットなエンジンと強力なブレーキ、ハードなサスペンションを備えた高性能車があります。そこには245/35R19という"黄金サイズ"のタイヤが装着されることが多い。この組み合わせで、車両のパフォーマンスを余すところなく使い切るために開発したのがS5-Rです」

そう話すのは、おなじみRAYSの山口浩司プロデューサーだ。


山口氏はこう続ける。

「正面から見るとS5と変わらないよう思えますが、斜め45度から見る姿はまったく違う雰囲気に仕上がりました。性能面でも、S5のキューブスポークに代えて縦断面のスポークを採用することで、さらなる高剛性を図りました。このアプローチは、AudiのAモデルとSモデルの関係によく似ています。仮にWALTZ FORGED S5がAudi A3だとすれば、WALTZ FORGED S5-RはAudi S3/RS 3ということになります。同じようなフォルムを持ちながら、ディテールと機能を変えるというやりかたです」


美しさや上質さを追求するWALTZ FORGEDだけに、ディテールへのこだわりは見逃せない。

「S5-Rでは、縦断面のスポークにマシニングによるサイドポケットを設けました。この"ブラック/ダブルマシニング"というカラーでは、塗装の前後で、計2回(ダブル)のマシニングを施しています。正面から見たときの凜々しさに加えて、チラ見えしているサイドポケットからは内に秘めたヤル気が感じられるはずです」

サイドポケットの輝きにも秘密がある。

「サイドポケットの部分は"目"がきれいにシュウっと揃っているでしょう? 平面ならともかく、3次元のマシニングで目を揃えるというのは極めて難しいんですよ」


マシニングにより刻まれた"RAYS ENG."、"WALTZ FORGED"、"MADE IN JAPAN"の文字にもこだわりがある。

「スポークの上に文字を入れるというのは結構ポピュラーなので、S5-Rでは周方向に文字を刻みました。ただ刻むだけでは面白くないので、マシニングにより"ネームプレート"にようなものをつくり、さらにそこにマシニングで文字を入れました。こうすることで単なる文字から美しいロゴになる。当然手間はかかりますが、それがこだわりであり、作り手の遊び心でもあるんです」


S5-Rには、ブラック/ダブルマシニングに加えて"プレスドダブルクリアー"(写真下)が設定される。


「こちらは天面をダイヤカットしたタイプ。ストリートホイールの王道で、ホイールを大きく見せ、美しい輝きをアピールできるバリエーションです。S5-Rのキャラクターカラーはブラック/ダブルマシニングですが、お客さまが合わせやすいのはプレスドダブルクリアーかもしれません」


ちなみに、山口氏はこのS5-RをAudiのSモデルに例えていたが、もちろん、A3やA4といった標準モデルに装着することを否定しない。

「オーバースペックにはなるかもしれませんが、19インチは欧州車、とくにAudiのC/Dセグメントのモデルにはベストマッチしますからね。Audi A4でも19インチはとてもバランスがいい。Audi A3/A4シリーズにはオススメの一品になるはずです」


WALTZ FORGED S5-R
カラー:ブラック/ダブルマシニング
サイズ:8.5J×19インチ インセット44mm
Hole&PCD:5-112mm

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Hiroyuki Ohshima)

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