今回のO・Zイタリア本社取材は、オーゼットジャパン代表取締役の内山晶弘氏(写真右)と、ビジネスデベロップメントマネージャー、アンドレア・ベルノーニ氏(写真左)のコーディネートによって、日本のメディアを中心としたファクトリーツアーとして実現した。
最初に、アンドレア・ベルノーニ氏によるO・Zの歴史や現在までの取り組み等が説明された。
まずO・Zで量産されているすべてのホイールは、ヨーロッパの工業製品に於ける一番厳格な規格であるTÜV(テュフ)をクリアしていることが説明された。
これにより、イタリアで生産されたホイールは他国でも問題なく安全基準を満たしていることとなる。
O・Zを語る上で切り離すことのできないのが、8speed.net / 1to8.netの読者であればご存じの"レース"カテゴリーだ。
O・Zを語る上で切り離すことのできないのが、8speed.net / 1to8.netの読者であればご存じの"レース"カテゴリーだ。
ここではO・Zのレーシングサプライヤーとしての功績が数多く紹介され、名実ともにレース業界におけるNo.1ホイールサプライヤーという事実が再認識できた。
筆者が説明の中で興味深かったのでが、近年ではFormula-Eにも力を注いでおり、そのホイールとして市販車同等の大径ホイールが採用されていることだ。
フォーミュラカーといえば小径でタイヤが太いイメージしか持っていなかったのだが、今後このような大径ホイールで様々なレースが行われる日も、そう遠くないと感じたのだった。
さまざまなレースカテゴリーの中には、われわれにも馴染み深いフォルクスワーゲン/アウディの車両も登場。もちろんその足元にはO・Zホイールがバッチリと装着されているのだった。
レース以外の話では、かつてO・ZではメーカーへのOEM品も数打多く生産していたのだが、現在ではほぼ自社ブランドだけの生産に切り替えている。OEMがあったとしても、プレミアムメーカー等の一部のラインのみに絞った展開としているのだ。これは数あるホイールメーカーでも非常に珍しいケースだ。
説明のあと、われわれはO・Zファクトリーの2Fに存在するオーゼットミュージアムに案内された。
ちなみにこのミュージアムは、O・Z設立35周年を記念して設立された場所である。
ミュージアムに足を踏み入れると、圧倒されるほど多くのO・Zホイールに出迎えられた。
ここには初代モデルから現在では廃盤になったモデルにいたるすべてのラインナップが鎮座している。
さらには、かつてプレミアムメーカーにOEMしていたモデルもあり、見覚えのあるホイールがO・Z製と知り、とても感慨深かった。
市販車用ホイールの他に、もちろんレース用ホイールも所狭しと並べられる。
これらのレース用ホイールは、誰しもが必ず一度はどこかで目にしたであろうデザインだ。こういったところが、O・Zがいかにレース業界と深い繋がりを持っているかを物語っている。
ミュージアムを見ることで、ホイールメーカーとしては珍しい長い歴史と、レース直系の遺伝子を持つO・Zホイールの奥深さを知り得ることができた。
O・Zの歴史や説明〜ミュージアム探訪までの前編はここまで。次回はいよいよO・Zファクトリーツアーへ。