「ユニルオパール(Unil opal)」はヨーロッパが認めた信頼のオイルブランド。

その高い品質は、フォルクスワーゲン/アウディのお墨付きだ。
ドイツ車オーナーにとっては聞き慣れない名前かもしれないが、フランス車乗りにはおなじみのオイルブランドが「ユニルオパール(Unil opal)」だ。


「ユニルオパールは、『Unil』と『opal』というふたつの会社が合併してできた会社で、それぞれ1960年ごろに創業された歴史のある会社です。フランスのロワール河畔、ソミュールに本社があります。ワインづくりが盛んな地域で、工場のまわりにはブドウ畑があり、ユニルオパールが環境に優しい企業であることを物語っています。日本では2014年7月に初めて輸入販売を開始しました」


そう語るのは、ユニルオパールの日本輸入販売元である日本ユニバイト株式会社で営業アシスタントを務める野中美希さんだ。

「ユニルオパールの製品は、欧州の高品質ベースオイルを使用し、優れた性能を持つのが特徴です。エンジンオイルについては、フランス国内のアフターマーケットにおいて1、2を争う高いシェアを誇っています」(野中さん)


日本で販売されているのは、エンジンオイルやギヤオイルに加えて、クーラントやブレーキフルード、ホイールクリーナーや添加剤などさまざま。変わったところでは、シトロエンのハイドロニューマチック用作動油のLHMもある。フランスのオイルメーカーならではのラインアップだ。

しかし、日本では量販店でその商品を見かける機会がない。

「ヨーロッパでは、ユニルオパールのエンジンオイルをショップや整備工場、正規ディーラーに直接販売しています。量販店での販売を行わないのが、ユニルオパールのこだわりです。商品が細分化されていますので、その中から正しい選択を行えるよう、ユーザーが選ぶのではなく、プロフェッショナルがお客様に勧めるというかたちを採っているのです。日本でも、基本的には量販店にはいっさい置かず、弊社が輸入をして、直接全国のショップにお届けしています」

そう説明するのは、セールスマネージャーの山川雅弘さん。

「フランスからの輸入ということで価格は決して安くありませんが、良いものをお客様にお勧めしたいというショップを通じて販売するのが、いまはベストではないかと思っています」(山川さん)


実際、日本で販売されるエンジンオイルの種類は多いが、注目すべきはフォルクスワーゲン/アウディに最適なフォルクスワーゲン規格をクリアしたエンジンオイルが多数存在すること。最新のガソリンエンジンに対応するVW504.00規格やクリーンディーゼルエンジンに対応するVW507.00規格をパスしたものもあり、フォルクスワーゲン/アウディのエンジン性能をいかんなく発揮させながら、優れた保護性能を誇る。

「ユニルオパールのエンジンオイルには、フォルクスワーゲンやアウディに加えて、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、BMW各社のメーカー承認を取得しています。そういった意味では、フォルクスワーゲンやアウディのお客様に安心してお使いいただけるエンジンオイルです。ヨーロッパではディーゼルエンジン車のシェアが高く、そのディーゼルエンジン車向けのラインアップが多いのもユニルオパールの強み。実際、日本向けのカタログに掲載している11のエンジンオイルのうち、9種類がディーゼルエンジンに対応しています。自動車メーカーやモデルによって要求する性能が異なりますので、最適なエンジンオイルが選択できるというのもユニルオパールの特徴です」(山川さん)


先日、日本でもクリーンディーゼルエンジン搭載の「フォルクスワーゲン パサートTDIシリーズ」が発売になり、今後ラインアップが充実する予定。アウディもTDIエンジンの投入を検討中だ。

「欧州と交通環境が異なる日本ではとくに、間違ったエンジンオイルを使うとトラブルの原因になります。DPFが詰まってしまうというトラブルはよく耳にしますね。オイルに含まれる硫黄とリンが規定以上入っていると、燃焼後に"硫酸灰分"という物質になってDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)のつまりの原因になります。また、10分以内の走行が多い場合にはDPFの自動再生ができずにディーゼルパティキュレートがDPFに残ったままになり、トラブルを引き起こす場合があります」(山川さん)

これをできるだけ防ぐには、VW507.00規格のエンジンオイルが必須だといい、ユニルオパールの「OPAJET ENERGY3」がこれに対応している。さらに、このENERGY3はガソリンエンジンに対応するVW504.00規格もクリアする。

「ディーゼル車に適しているということは、ガソリン車にもよく作用するということでもあります。たとえば、ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンよりも燃焼温度が高く、エンジンオイルには高温時の安定性が求められます。また、直噴エンジンでは、コモンレールで燃料を高圧にして噴射するので、ピストンまわりにススがたまりやすいので、高い清浄・分散性能が求められます。こうした性能に優れるため、ユニルオパールのENERGY3は、いま主流の直噴ガソリンエンジンにも最適というわけです。5W-30で、ベースオイルがエステルとPAOのENERGY3は、スポーツモデルにはぴったりです」(山川さん)

さらに、編集部のゴルフGTIなどで使ってみたところ、中速トルクが厚みを増すといったメリットも感じられた。

「中速のトルクが上がるというのは、もともとディーゼルエンジン車に求められる性能ですよね。それがガソリンエンジン車にも良い効果をもたらしているのだと思います。街乗りに最適なエンジンオイルというのが、ユニルオパールの特徴です」(山川さん)


一方、「OPAJET 24S」もフォルクスワーゲンやアウディに適したエンジンオイルのひとつだ。

「この24Sは、VW504.00/507.00の承認はないものの、少し古いクルマやオイル消費が多い直噴エンジンを積むモデルなどにオススメです。ベースオイルが低揮発性であり、また、オイルの粒子が大きいために密閉性が高く、"オイル下がり"や"オイル上がり"が少なく、オイル消費が抑えられます。タペット音が気になったり、タイミングチェーンが伸びるといったトラブルには効果があります」(山川さん)

ちなみに、オイル交換に関して山川さんはこう話す。

「安いエンジンオイルを頻繁に替えれば問題ないという人がいますが、たとえば直噴エンジンでは高い清浄性が要求されるので、安い鉱物油にそれを満たすだけの性能があるとは限りません。その性能が不十分なら、いくら頻繁に替えても、エンジンには良くない。理想は、高性能のエンジンオイルを頻繁に交換することですが(笑)。また、街乗り中心で、1回の距離が少ない方には、少なくとも半年に1回の交換をお勧めします」

日頃のオイルチェックで注意することはなんだろう?

「ユニルオパールのエンジンオイルは、新油からの劣化が少ないので、運転してていても劣化に気づくことはないでしょう。だだ、清浄性が強いものだと、エンジンオイルの汚れが目立ってくるので、こまめにチェックして、だいぶ汚れてきたなという状況になったら交換してください。潤滑性能はまったく影響はないのですが」(山川さん)


「皆さんの多くはそのクルマが好きで、こだわりを持って乗られていると思います。愛車を長く乗り続けたいなら、そのクルマが要求するオイルをきちんと把握して、使っていただくというのが一番です。そのためにも、ショップのプロフェッショナルの意見を聞いて、オススメのユニルオパールのエンジンオイルを使っていただきたいと思います」(山川さん)

「イベントなどで話を伺ったときにも、ユーザーの皆さんから非常に高い評価をいただいています。もっともっと皆さんに使っていただきたいなと思います」(野中さん)

フォルクスワーゲンやアウディのオーナーにとって、新たな選択肢となりそうなユニルオパール。ぜひ皆さんもその実力を試してほしい。

(Text by Satoshi Ubukata)