また、中西さん自身がレースやスポーツドライビングに積極的に参加していることから、サーキット走行を楽しむお客さまが増えているそうだ。これからスポーツ走行を始めたいというお客さまからは、足まわりなどの相談を受けることも多くなっているという。
そんなお客さまに対しては、「いきなりカスタマイズを行うのではなく、まずはノーマル状態でサーキットを走ってもらい、しばらく練習して目標タイムが見えてきたところで、その人にあったカスタマイズを提案します。がっつりサーキット走行するのか、街中走行がメインかによっても内容が変わってきますよね。お客さまが無駄なお金を使わない方法を提案するのがベイシスのやり方なので!」(中西さん)
新たにクルマを購入して、スポーツドライビングを楽しみたいという人には、「いまならゴルフ5GTIやゴルフ6Rあたりがおすすめ」と中西さんはいう。「最新のモデルはさまざま電子制御が付いていて、たとえば"XDS"がついたクルマではブレーキの負担が大きいし、制御をキャンセルするのも難しい。その点、ゴルフ5GTIはABSとESPだけですからね。エンジンも頑丈なので、ベース車量としてはいいと思いますよ」。
そう話す中西さん自身も2017年、「セントラルタイムアタックチャレンジ」などのタイムアタックイベントに、写真のゴルフ5GTIでの参加を考えている。
「日本車がメインのイベントに、ゴルフ5でどこまで迫れるか試してみたいと思って。日本車で参加している人からは"ゴルフは高いけど遅い"と見られがちですから、そのイメージを変えたいのと、もう一度ゴルフ5の可能性を探りたいと考えています」
スポーツドライビング派の要望に応えてくれるベイシスだが、あくまで軸足は車両のメインテナンスに置いているという。メーカー保証が終了したり、中古で車を購入した輸入車オーナーは、どこでメインテナンスをしていいか悩みがち。そんな人たちにとってベイシスは、とても心強い存在である。
「ノーマルのお客さんや一見(いちげん)さんも大歓迎です。たまたま近所にあるというので、点検などを依頼してくる人も珍しくありませんよ」
「中古車を購入したばかりのお客さまには、まずは最初の状態に戻すリフレッシュを提案しています。新車に近い状態に戻すことで、そのクルマ本来の良さがわかりますから。状態によってはそれなりにお金はかかりますが、そこから気持ちよく、安心して乗れるようになることを考えれば、かえって安上がりかもしれません。そこからは、予算に応じて、その人のカーライフにあったカスタマイズを提案しています」
そんな中西さんがいま考えているのが、中古車の販売。「素材となるクルマを選ぶ目を養ってきたので、良い素材を選んで、必要な整備をひととおり終えた安心の中古車をお客さまに提供できたらいいなと思っています」。
さまざまなアプローチにより輸入車ファンを増やしていきたい考えの中西さん。カーライフをさらに楽しみたいフォルクスワーゲン/アウディオーナーは、ぜひ一度お店を覗いてみることをオススメする。