フォルクスワーゲンのSUV「Tiguan」に追加された「Tiguan TSI 4MOTION R-Line」を試乗。待望の4WDモデルの印象は?

画像1: 【ミニ試乗記】Tiguan TSI 4MOTION R-Line

SUVといってもいまや4WDは必須ではなく、求めやすい価格や優れた燃費性能でむしろFFが好まれる傾向を反映して、フォルクスワーゲンのSUVも、ここ1年半ほどはスポーツモデルの「R」を除けばFFしか選択肢がなかった。しかし、4WDモデルを望む人は確実に存在し、そんな声に応える待望のモデル「Tiguan TSI 4MOTION」が日本に上陸した。

マイナーチェンジ前にはディーゼルの2.0 TDIを積む「Tiguan TDI 4MOTION」が設定されていたが、最新のモデルはガソリンエンジンを搭載するTiguan TSI 4MOTION。最高出力140kW(190ps)、最大トルク320Nmを発揮する2.0 TSIエンジンに、7速DSGと4WDの4MOTIONが組み合わされる。

その概要は上記のニュースをご一読いただくとして、今回試乗したのは、充実した装備とスポーティな専用デザインで人気のR-Line。試乗車はオプションの“DCC”パッケージ、レザーシートパッケージ、電動パノラマスライディングルーフが含まれるラグジュアリーパッケージが装着されるフルオプション仕様で、価格は標準仕様の581万6000円に対して79万2000円高の660万8000円となる。

画像2: 【ミニ試乗記】Tiguan TSI 4MOTION R-Line

さっそく運転席に着くと、コックピットはいつもの見慣れたデザインだが、シフトレバーの手前に「4MOTION」のバッジと、走行モードを切り替える「4MOTIONアクティブコントロール」が備わるのが異なるところだ。4MOTIONアクティブコントロールでは、オンロードモードに加えて、スノーモード、オフロードモード、オフロードカスタムモードモードの選択が可能だが、今回は短時間の試乗ということもあり、オンロードモードのまま走り出すことにする。

動き出しの印象は予想以上に軽快! 1750kgの車両重量に対して、190ps/320Nmの2.0 TSIエンジンは物足りないかと想像していたが、低中回転のトルクが充実するこのエンジンは、アクセル操作に対する反応も良く、思いのほか活発である。加減速の多い一般道でもストレスを感じさせない、扱いやすい性格なのだ。

一方、高速道路などで加速する場面でも、アクセルペダルを大きく踏み込めば、4000rpm手前から盛り上がりを見せ、高回転まで伸びるのはガソリンエンジンならではの魅力だ。

オプションの“DCC”パッケージが装着される試乗車は、乗り心地は概ね良好で、高速走行時のフラット感もまずまず。4MOTIONだけに直進安定性も実に良好である。ただ、タイヤが標準の255/45R19から255/40R20にインチアップされる影響からか、路面によってはタイヤのドタバタした動きが気になることがあり、タイヤサイズを変えずにDCCのみ追加できるオプションがあるといいのだが……。

画像5: 【ミニ試乗記】Tiguan TSI 4MOTION R-Line

短時間の試乗だったが、期待以上のパフォーマンスが確認できたTiguan TSI 4MOTION。フルオプションの仕様だと、「Tiguan R」の733万7000円との価格差が小さくなり、Tiguan TSI 4MOTIONとTiguan Rのどちらを選ぶか、悩ましいところである。

(Text & photos by Satoshi Ubukata)

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