先日、いま注目を集めている軽規格のBEV(電気自動車)に乗る機会がありました。そのとき思い出したのが、日本には導入されなかったフォルクスワーゲンのスモールBEVの「e-up!」です。

画像1: 「e-up!」をお手本に

この軽BEV、バッテリー容量を20kWhに抑えたために航続距離は180kmと少なめですが、通勤や通学が主な用途であれば、180kmの航続距離でも十分かもしれません。補助金を活用すると実質200万円を切る金額で手に入るとあって、予定を大幅に上回る受注がありました。

実際に乗ってみると、BEVらしく発進から力強く、加速に余裕があります。急加速時にエンジン車のようにノイズが室内に溢れることもなくとても快適。まさに軽自動車離れの性能でした。

一方、乗り心地はやや粗く、しなやかさが足りない印象です。それでも軽自動車からの乗り換えなら十分満足かもしれません。ただ、どこかで、しっとりとした乗り心地を期待していた私としては、惜しいなぁというのが正直な感想でした。

それで思い出したのが、e-up!。軽自動車よりもひとまわり大きなボディを持つe-up!、その走りはとても落ち着いていて、クラスを超えた重厚さがありました。EV化のメリットとして乗り心地の良さが挙げられますが、前述の軽EVは残念ながらその域には達しておらず、e-up!の偉大さをあらためて感じたわけです。

画像2: 「e-up!」をお手本に

残念ながら、e-up!が日本に導入されることはありませんでしたが、いま思い出しても魅力的なクルマでしたね。e-up!をお手本に軽BEVが開発されていたら……。ふと、そんなことを考えてしまったのでした。

(Text by Satoshi Ubukata)

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