皆さん、こんにちは! 自動車ライターの大音(オオト)です。普段は、最新自動車の情報を中心にさまざまな媒体で、レポートを紹介させて頂いています。

実は、私もフォルクスワーゲンユーザーのひとり。しかも所有しているのは、2004年式のフォルクスワーゲンボーラV6 4MOTION。きっと8speed.netの読者の皆さんなら、その姿をスグに思い出してくれるはず……。

しかしながら、フォルクスワーゲンの中でも、特にマイナーな存在であるのも事実。まずは簡単に、ボーラについて紹介したいと思います。

画像1: 【Bora V6 4MOTION】気がつけば15歳……!! 
マニアックなボーラが直面する現実

ボーラは、ゴルフ4ベースのセダンとして1999年9月、日本デビュー。当初は、2.0Lの直列4気筒エンジン車の「ベースグレード」とユニークな2.3LのV型5気筒エンジン車の「V5」の2グレード構成でした。いわゆるコンパクトなフォーマルセダンであったわけです。

ところが、そのキャラクターを一変させるスペシャルモデルが1年後に追加。それが2000年10月に追加された「V6 4MOTION」だったのです。

画像2: 【Bora V6 4MOTION】気がつけば15歳……!! 
マニアックなボーラが直面する現実

「V6 4MOTION」は、コンパクトかつ軽量化を可能とした特殊すぎる狭角V6エンジンをベースに開発された2.8LのV6 SOHCエンジンです。Vバンク角が15°という狭さを活かし、カムシャフトは2本でありながら、左右の吸排気バルブを独立でコントロールする事実上のDOHC4バルブとなっている点が最大の特徴です。そのスペックは、最高出力204ps、最大トルク27.5kgmというトルク溢れる設定。これに6速MT、スポーツサスペンション、そして4MOTIONと名付けたスウェーデンのハルデックス社製の油圧配分カップリングを備えた最新4WDシステムを組み合わせたツアラーでした。

装備も、電動サンルーフ、HIDヘッドライト、レカロ社製電動レザースポーツシートなど充実装備を誇っており、小さな高級車という仕上げでした。ただマニアックな存在であることは否めず、発表当時の年間販売予定は、250台と控えめでした。

私が所有するのは、2004年式のリフレックスシルバーメタリック。ボーラ自体は、2006年まで販売が続けられましたが、V6 4MOTIONは、そのトリッキーさゆえ、2003年で終了。在庫車の登録遅れと推測されます。その車両を2005年に、フォルクスワーゲン正規ディーラーの認定中古車センターで購入。実質、1年落ちで走行距離も5000㎞程度でしたので、新車に近い美しさでした。

画像3: 【Bora V6 4MOTION】気がつけば15歳……!! 
マニアックなボーラが直面する現実

見た目同様、非常にジェントルなクルマで、スポーツモデルのR32やゴルフ5GTIなど、当時フォルクスワーゲンで大人気であったスポーツモデルのような刺激とは無縁でしたが、力強く滑らかに回るV6、シフトフィールの良い6速MT、疲れないレカロシートなどは、欧州車ならではの魅力をたくさん教えてくれました。

ただまわりの方々には、当時、20代半ばの私には、シブすぎるという言葉を頂戴しましたが……。きっと今なら、私も同じことを思うでしょうね(笑)

画像4: 【Bora V6 4MOTION】気がつけば15歳……!! 
マニアックなボーラが直面する現実

お約束の窓落ちや水温センサー故障による冬場のエンジン停止、イグナイターの故障による5気筒化などの定番トラブルを経験したものの、大きな故障はなく、延長保証もほとんど利用せず、勿体ないと思ったほど。20代のサラリーマンだった私が維持費に悩まされることもありませんでした。

しかし、10年を過ぎたあたりから、状況は変化。3年ほど前、高速走行時にミッションケーブル破損による変速不能というトラブルを経験。この際も、車検目前ではありましたが、エンジンやエアコン、4WDなど基本的なメカニズム自体に故障がなかったこともあり、修理した上で車検を継続することにしました。

あれから2年を迎え、またいくつかの故障個所を抱える状態に……。ただ社会人になって初めて購入したクルマということもあって、かなり愛着もあります。

そこで初度登録から15年、7回目の車検を迎える今年、愛車の現状を知るべく、フォルクスワーゲン/アウディのスペシャリストであるmaniacs STADIUMの門を叩くことに……。どんな採点が下されるのか、内心ドキドキ、ハラハラです。

次回に続く……

(Text by Yasuhiro Ohto)

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