180117-Piloted Drive-01.jpgフォルクスワーゲンは、CESが行われたラスベガスで、将来の自動運転についてのビジョンを発表した。



写真の「I.D. BUZZ」は、今後発売が予定されている電気自動車「I.D.」ファミリーの1モデルで、2020年以降、徐々に自動運転技術や運転支援機能が付加されることになっている。

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「インテリジェント コパイロット」もそのひとつで、顔認証システムによりロックを解除したり、自転車を検知してドライバーに注意喚起したり、ドライバーの視線を監視して注意力低下を警告するなど、アシスタントとしての役割を果たすものだ。

フォルクスワーゲンはこの実現のために、GPU(グラフィック・プロセシング・ユニット)メーカーであり、AI(人工知能)の分野でも注目を集めているNVIDIA社の技術を活用。同社の「DRIVE IX」テクノロジーにより、AIコパイロットのソフトウェアの開発を行う。

フォルクスワーゲン乗用車ブランドのDr.ヘルベルト・ディースCEOは「AIは、自動車に革命を巻き起こしています。自動運転、ゼロエミッションモビリティ、デジタル ネットワークの実現は、AIおよびディープラーニングの進化なしには事実上不可能です。フォルクスワーゲンの想像力とテクノロジー分野のリーダーであるNVIDIAのノウハウを融合することで、未来に向けた大きな一歩を踏み出すことが可能になります」と述べている。

NVIDIAのジェンスン・ファンCEOは、「数年以内に、あらゆる新車が、ボイスおよびジェスチャーコントロール、顔認証、AR(拡張現実)などを実現するために、AIによるアシスタント機能を備えるようになるでしょう。私たちは、フォルクスワーゲンと協力することで、より安全で、かつてなく乗って楽しい、そして誰もが利用可能な、新世代のクルマを創造していきます」と語った。

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一方、「SEDRIC」(写真下)のような無人の自動運転車などの実現に向けて、フォルクスワーゲン グループは自動運転システムの開発を行うAurora(オーロラ)とのパートナーシップを発表した。

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これを率いるフォルクスワーゲン グループのチーフデジタルオフィサー、ヨハン・ユングヴィルト氏は、「私たちのビジョンは、"ボタン一押しですべての人々へモビリティを提供する"ことです。それは、文字どおり世界中のすべての人々にモビリティを提供したいということです。子供、高齢者、病気の方、視覚障害者など、本当にあらゆる方々に向けてです。"ボタン一押し"は簡単で使いやすいことを表しています。将来、人々はフォルクスワーゲンのモビリティアプリや"デジタルバーチャルアシスタント"、あるいは、GPS、コネクティビティやコンパス機能を含むフォルクスワーゲンの"OneButton"というキーホルダーを使うことで、自動運転の電気自動車を呼び寄せ、ドアトゥドアで目的地まで移動することができます。自動運転システムのリーディングカンパニーであるオーロラと協働することは、自動運転車によって持続可能なモビリティ分野で世界をリードするプロバイダーになる、という私たちのミッションの実現に大きな飛躍をもたらます。私たちの目標は、最高の安全性やクラス最高のユーザーエクスペリエンス、さらにデジタルインテリジェンスなどの人に寄り添ったシステムによって、お客様が熱望する新しいMobility-as-a-Service(MaaS)ソリューションを創出することです。私にとってこれはモビリティと自動車の改革なのです」と話す。

フォルクスワーゲンは、こうしたパートナーとともに自動運転技術の開発競争を勝ち抜くことになるだろうか?

(Text by S.Ubukata)

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