アウディ ジャパンは、6月7日、屋久島町、アウディ正規販売店である株式会社ファーレン九州の3者間で、屋久島における脱炭素による地域振興、貢献を目指す包括連携協定の成立に向けた基本合意書を締結。今後、電気自動車の普及により屋久島の脱炭素をさらに推進させるとともに、地域住民や観光客を包括的にサポートする取り組みを行うことを発表した。
今回の屋久島町との包括連携協定に向けた基本合意書の締結は、アウディが世界で進める脱炭素および再生可能エネルギーの活用による環境貢献や、教育を始めとした地域貢献を目的としており、アウディ ジャパンのEVシフトや地域振興へのコミットメントを示している。
現在、準備を進めている包括連携協定では、すでに島のほぼすべての電気を水力発電で賄っている屋久島において、電気自動車の普及によりさらに脱炭素を推し進めることを目指すという。
具体的には、8kW普通充電器の設置、アウディの電気自動車 e-tronの貸し出しをはじめとし、屋久島島内の観光や環境に関する教育など、包括的な支援が盛り込まれる予定だ。
アウディ ジャパンのブランド ディレクターであるマティアス シェーパース氏は「今回、屋久島において、このようなパートナーシップが実現できることを大変嬉しく思います。屋久島には屋久杉を代表する、多くの自然が人々と共存しています。また島内で使用される電気のほぼ100%が、水力発電により作られた再生可能エネルギーで賄われている日本でも稀有な島です。アウディは、自動車のライフサイクルにおけるカーボンニュートラル化を進めており、自然と人が共存し島全体でサステイナビリティに取り組んでいる屋久島町の皆さまをサポートしたいと考えました。今回のパートナーシップを通じて、自動車メーカーとして何ができるのかを考え、様々な分野で連携していきたいと考えています」と述べている。
また、屋久島町長の荒木 耕治氏は「屋久島が世界自然遺産登録されて30周年という節目の年に、このような取り組みに参加でき嬉しく思います。世界遺産登録後、屋久杉をはじめとする島の豊かな自然に魅せられて、国内外問わず、多くの観光客の方に屋久島を訪れていただけるようになりました。一方で、屋久島のほぼすべての電力が、水力発電で賄われており、脱炭素に非常に近い島であることなどはあまり知られていません。屋久島の自然環境はこの豊かな水によって作られています。今回の取組みを通して、新たな屋久島の魅力を国内外へ向け届けていきたいと考えています」と述べている。
株式会社ファーレン九州の金氣 重隆 代表取締役社長も「今回アウディと共に鹿児島の企業として、屋久島との包括連携協定に向けて協議を開始できることを大変嬉しく思います。今回の取り組みを通して、屋久島の更なる魅力を発信し、地元鹿児島県の発展に貢献していければと考えています」と述べている。
(Text Toru Matsumura)