140603-Arai-3.jpgふだんは飛行機やヘリコプターなどの"空もの"ラジコンを楽しんでいるのですが、久しぶりにR/Cカーを走らせたくなって、あれこれ悩んだ末に選んだのは、やっぱり「Audi R8」でした。 「夢中になると際限なくて......」

僕の悪い癖で、何かに夢中になると、とにかくのめり込んでしまいます。

馬具にブリンカーという、目の部分にカップを付けて後方視界を遮るための覆いがあるのをご存知ですか? これは馬の意識を前方に集中させるための道具ですが、ときどき自分には「透明なブリンカーが付けられているじゃないか?」そう疑うことがあります。

速く走りたい!......そう考えたときは、仕事にかこつけてサーキットを走りまくり、ラジコンヘリを始めた時は毎日飛行場で"朝練"してから仕事に行ったものでした。いまは少し落ち着いていますが、それでも天気が良くて、しかも風が穏やかな日など、飛行場に行きたくて、つまり飛ばしたくて身体がうずうずしてしまいます。そんなときはもちろん、原稿が手に着きませんし、取材中も天気が気になって仕方がないから困ったものです。

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そこで考えたのが、小さなラジコンヘリを持ち歩くことでした。いつも飛ばしているのは全長1.5mを超える大きな競技用ヘリなので、さすがにこれは専用飛行場でなければ飛ばせません。その本格的なR/Cヘリをギュッと凝縮したのが写真の「FORZA450」です。

この機体で取材の合間に、人気のない公園や駐車場でホバリングを楽しんでいます。しかし、小さくともR/Cヘリは"飛び道具"なので、楽しめる場所が限られてしまいます。たとえば平日のサーキットなど格好の場所なのですが、そういう仕事ばかりでもないので、「毎日飛ばす」というわけにはいきません。

そこでまたしても考えました。「もっと手軽に楽しめるラジコンはないか?」と。

で、R/Cカーというわけなのですが、もちろん、ただの遊び道具というわけではありません。クルマも飛行機やヘリのラジコンに通じるところがあって、飛ばす練習になるのです。自分で運転していれば、右に曲がりたいときは右に、と曲がりたい方向にハンドルを切ればいいのは当たり前ですよね。ところがラジコンは、ときに逆の操作を求められます。近づいてくる車(機体)を右に旋回させるにはハンドル(スティック)を左に、左に旋回するときは右にと反対の操作が求められるわけで、これは車も飛行機もヘリもすべて同じです。そして、この難しさを克服するのがラジコンの楽しみというわけです。

R/Cカーの場合、どうせ走らせるならお気に入りのクルマがほしい! これは当然ですよね。いまやR/Cカーも百花繚乱の時代。ありとあらゆるモデルが用意されているのですが、その中からなぜか、いつもAudi R8を選んでしまいます。実は昨年も1/8スケールのエンジンカーを走らせていて、このとき選んだボディも「R8」でした。

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実車のR8はサーキットも含めてたくさん走らせていますが、内外のデザインだけでなく、その操作性も走りっぷりも気に入っていて、「自分のモノにしたい」というのが本音です。でも、現実は厳しくて、なかなか手に入れることができません。そういう潜在意識がいつも心のどこかにあるのでしょう、クルマといえば真っ先に浮かぶのが「AUDI R8」なのです。

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140603-Arai-2.jpgさて、新しく手に入れた「R8」は、140603-Arai-5.jpgその「R8」、マットブラックに塗装されたボディは飾っておいても絵になるのですが、走っている姿はさらに雰囲気もの。なかでもセットに付属のドリフトタイヤを装着したときの走りっぷりは涙ものでした。
このタイヤは簡単にドリフト走行が楽しめるように、あえてグリップを落としてあるのですが、ただハンドルを切っただけではアンダーステアばかり出てしまいます。しかし、スロットルとステアリング操作を巧く連動させてやると、4輪が綺麗に流れてわずかなカウンターステアでコーナーを曲がることができます。

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このあたりは実車とまったく同じで、さらにこうした一連の動作が巧くいってドリフト姿勢を長く維持できたときの喜びも実車となんら変わりません。つまり、実車ではなかなか経験できないことを、手軽に試せるのもR/Cカーならではの醍醐味なのです。

(Text by Tsutomu Arai / Photos by Hiroyuki Ohshima)

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