110831-A4allroad-1.jpgアウディA4アバントがベースのクロスオーバー、A4オールロードクワトロが日本に再上陸。限られた状況ながらも、試乗することができた。 実は、僕がA4オールロードクワトロに乗るのはこれが初めて。2010年11月に250台が限定販売されたときにはプレス向けの試乗車が用意されなかったため、試乗の機会を逸してしまったのだ。

さいわい、300台が再上陸する今回は広報車が設定されたおかげで、念願の試乗が叶った。とはいっても、試乗は高速道路が中心で、このクルマが似合うシチュエーションでは試すことができなかったが。

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さて、A4オールロードクワトロは、A4アバントの最低地上高を160mmにアップし、さらに元祖オールロードクワトロ同様、樹脂製のホイールアーチや前後バンパーガードを装着して、オフロードの走破性を高めたモデルだ。ちなみに全高は1495mmで、最低地上高の上昇分(40mm)がそのまま加わった数字となる。高さ1550mm制限のタワーパーキングに難なくアクセスできるのがうれしい。

一方、初代オールロードクワトロやA6オールロードクワトロのような車高調整機構=アダプティブエアサスペンションは持たず、A4アバントにオプションの可変減衰力ダンパーも用意されていない。そのぶん、ベースのA4アバント2.0TFSIクワトロに対して53万円高の589万円が実現できたのだろう。

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運転席に収まると、そこには見慣れたA4アバントのインテリア。ウォールナットのデコラティブパネルが奢られる以外は、とくに変わったところはない。そして、最高出力211ps、最大トルク35.7kgmの実力を秘める2.0TSIエンジンや7速Sトロニック、前後トルク配分が40:60のクワトロもベースモデルと同じである。

ということで、案の定というか、あたり前の話だが、2.0TFSIが誇るパワフルな走りは、このA4オールロードクワトロにそのまま受け継がれている。低回転からグワーっと加速する様子は、2Lエンジンとは思えない力強さだ。高速中心のドライブならリッター10km台は軽くクリアするのもうれしい点だ。

となると、興味の行方は40mmアップされたサスペンションということになるが、結論からいえばその影響は最小限だ。確かに高速ではノーマルのA4アバントに比べて、多少揺れが気になる場面もあるのだが、それでもフラット感は十分なレベルで、決して不快な印象ではない。

むしろ気になるのは、ベースモデルから1インチアップされた18インチタイヤのほうで、オンロード専用とはいえインチアップで重くなったぶん、荒れた路面や段差を越えたときの乗り心地が多少悪化している。とはいえ、乗り心地はおおむね良好で、"オールロード化"に伴うデメリットはほとんど見つからない。

反対に、オールロード化のメリットは、ふだん街乗りに使う者にとっては、駐車場の輪止めを気にしなくて済むくらいなのだが、それでも、このA4オールロードクワトロの存在感あるスタイリングはとても魅力だ。

このデザインに惹かれるなら、迷うことなくディーラーに足を運んだほうがいい。なぜなら、A4オールロードクワトロの第2弾は、300台の限定販売だからだ。

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(Text by Satoshi Ubukata)

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