100923-A7-101.jpgA6とA8のギャップを埋めるモデルとして、アウディが放つスポーティモデルが「A7スポーツバック」だ。2011年半ばにも日本導入が予定されているこのニューモデルを、8speednetのライター生方がイタリアのサルディニア島で試乗、その実力を確かめた。

(Photo by Audi Japan)

矢継ぎ早にニューモデルを投入している最近のアウディ。そのなかで、個人的に大ヒットだったのが、「A5スポーツバック」だ。このクルマが登場するまでは、「アウディ買うなら絶対アバント!」と決めていたのに、A5スポーツバックを見たらあっけなく宗旨変え、アバント派は一夜にしてスポーツバック派になった。

クーペのようにスポーティでエレガントなフォルムのなかに、4ドアの実用性と、第5のドア(=テールゲート)がもたらす広く使いやすいラゲッジスペースが備わるA5スポーツバック。クーペが好きで、でも家族のためには4ドアが必須。荷物はたくさん詰めるに越したことはないが、ステーションワゴンのラゲッジスペースを目一杯使うわけではない......という僕みたいなユーザーにはまさに打ってつけの一台である。

実際、A5スポーツバックは、5ドアセダンが難しいといわれている日本でも、予想以上の販売となっているとのことで、また、ポルシェ・パナメーラやBMW5シリーズ・グランツーリズモなどもうまいこと影響して、今後、さらに人気を伸ばすのではないだろうか?

そんななか、アウディが満を持してラグジュアリーセグメントに投入したニューモデルが「A7スポーツバック」である。

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スポーティなクーペのデザイン、セダンの快適性とプレステージ、そして、アバントの機能性をスタイリッシュな5ドアボディに収めるというA7スポーツバックのコンセプトは、A5スポーツバックとまったく同じ。一方、A7という名前が示すとおり、A5よりさらに上、A6よりもむしろA8に近いラグジュアリーセグメントを目指すという意味では、アウディにとってA5スポーツバック以上に難しいチャレンジであることが容易に想像できる。

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ラグジュアリークーペというニッチなマーケットに、あえてスポーツバックで挑んできたアウディ。開発担当者によればA7スポーツバックのあとにクーペを追加するつもりはないという。アウディにとってはこのスポーツバックがライバルのグランドツアラーたちに真っ向勝負を挑む"クーペ"なのだ。

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実際、A7スポーツバックのデザインは、見る角度によってはクーペと思えるほど、スタイリッシュでスポーティだ。ワイド&ローのフロントビューは、ワイドなシングルフレームグリルやあの「R8」を彷彿とさせる"イーグルアイ"デザインのヘッドランプにより、A8とはまるで違う雰囲気をつくりあげている。

特徴的なルーフラインとクオーターウインドーのデザインは、往年の「アウディ100クーペS」(写真上)の影響を強く受けたものだ。けれども、A7スポーツバックはレトロとは無縁で、最新のアウディデザインにより、とても美しく仕上げられている。

果たしてその実力は? 例によって試乗は慌ただしいものだったが、A7スポーツバックは期待に違わぬ魅力の持ち主だった。(続く)

(Text by S.Ubukata)

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