自社開発と自社生産、そして、メイドインジャパンをかたくななまでにこだわり、最高峰のレースに参加することで得られた最先端のテクノロジーを市販のホイールに注ぎ込むRAYSから、鍛造スポーツホイールの最高峰ブランド「VOLK RACING」の限定モデルが登場。その比類なきハイパフォーマンスはそのままに、エモーショナルなデザインで“魅せる”4モデルについて、VOLK RACINGを手がける山口浩司氏が語った。

画像: 【RAYS】技術で“魅せる”スペシャルモデルに迫る

さっそく、2020年に発売された限定モデルの狙いについて伺う。

「ご存じのようにRAYSのVOLK RACINGは、軽さと強靱さによって、クルマの運動性能を向上させるホイールとして打ち出しています。今回リリースした4つは、そんなVOLK RACINGをベースに、“魅せる技術”によって、ほしいお客さまにとっては堪らない特別なモデルに仕上げたものです。

どうして限定かというと、レギュラーモデルに対してひと手間かけているとか、手が込んでいるとか、難易度が高い技術によってつくっているため、どしても期間限定にせざるを得ないからです」(山口氏)

動きで魅せる

まずは「ゴルフGTI」や「ゴルフR」、「アウディS3」「アウディ RS 3」といったコンパクトスポーツユーザーの人気が高い「ZE40」の限定モデル「ZE40 TIME ATTACK II」について。

ZE40は、Sタイヤや、それに匹敵するハイグリップタイヤに対応するホイールとして、2014年に投入した、当時VOLK RACING史上最強の剛性を目指した意欲作だ。10スポークのデザインにより、あらゆる応力を吸収。金型の合わせ部分を段ではなく曲面とすることでエッジを避け、応力の分散を図る。また、開口部をオーバーハングさせることでスポーク断面を減肉化し軽量化する一方、その形状により剛性の向上も実現する。発売から6年経過したいまでも、定番の「TE37」とともに絶大な人気を誇っている。

今回のZE40 TIME ATTACK IIは、「ZE40 TIME ATTACK EDITION」の第2弾だが、そのデザインは大きく進化している。

「前作はベースカラーがグロスブラックだったのに対して、新作はマットガンブラックとし、特許技術のオリジナル塗装『REDOT工法』で絶妙に仕上げられたレッドラインと、マシニング加工によるストロボラインとすることで、走ったときにエモーショナルに表情を変えるデザインにしました。こうした加工を、職人の手作業ではなく、すべてプログラミングにより仕上げているのも、特徴のひとつです」(山口氏)

画像: 動きで魅せる

TE037 6061 REDOT 2020」もまた、同じREDOT工法による不当ピッチのラインがアクセントの限定モデルだ。

TE037 6061は、VOLK RACINGの定番中の定番、6本スポークの「TE37」を超えるモデルとして生まれた超超ジュラルミンホイール「VOLK RACING TE037 DURA」の特徴を受け継ぎながら、素材を超超ジュラルミンからA6061アルミに変更し、コンパクトスポーツユーザーへの装着を見据えて18〜19インチサイズとした人気モデル。軽量化のうえでは不利とされる6本スポークデザインを、スポーク横の"ウェイトレスホール"や、スポークエンドの"ウェイトレスポケット"などにより、剛性を維持しながら軽量化を実現している。

「非対称デザインは絶対にウケないとされているだけに、このTE037 6061REDOT 2020冒険でした。全周にラインを入れると、走り出す前からその表情は変わりませんが、不等ピッチREDOTは、動き出し、低速、中速、高速、そしてブレーキングといった場面でエモーショナルに表情を変えるんです。さらに、レッドだけではなく、レッドラインのまわりにマシニング加工を仕込むことで光が当たり、とても大人っぽく見えます。残念ながら走っている姿はドライバーには見えませんが、「ドライバーには見えない、でもその走りは魅せることができます」のキャッチコピーどおり、まわりを魅了することになるのです。

ステッカーやペイントで実現するのはそう難しくないですが、あえて難易度が高いマシニング加工で彫刻してみたり、色を乗せてみたりするところに、RAYSの技術が隠れています。REDOT工法のようなことは、他には真似できない技術ですから」(山口氏)

このデザインが成立するのは、RAYS独自の加工技術に加えて、彼らの鍛造ホイールが極めて高い精度でつくられているおかげである。

色で魅せる

ダークブルーの新色がラグジュアリーさを際立たせているのが、「G025 DB/C」だ。性能と美しさを高い次元で両立したスポーツホイールシリーズとして支持の高まりを見せるVOLK RACINGのGシリーズ。そんなGシリーズが誇る性能と美しさに、エクストラ(特別)な価値を加えた話題作が、2019年に登場した「G025」である。スリムな5スポークに、軽量化のためのウェイトレスポケットやウェイトレスホイールにより軽量と高剛性を実現。ブレーキキャリパーを見せることを意識したデザインも人気の秘密だ。

「RAYSの鍛造技術をアピールするG025ですが、このG025 DB/Cはダークブルーのエモーショナルな輝きで特徴づける限定モデルです。自動車メーカーでは、アクセントカラーといえば赤。ホイールも赤は人気でも、青はなかなか人気が出ません。しかし、僕は青が好きですし、僕以外でも好きな人は少なくないと思います。そんな潜在需要に応えたいと思い、G025のダークブルーをつくったところ、予想以上のオーダーをいただきました。

G025 DB/Cでは、一度ブラックにペイントしてできあがったホイールをダイヤカットし、そのうえに厳選したブルークリアを塗り、さらにマシニングで文字を刻み、仕上げのクリアコートを吹いています。青く見える部分だけでなく、黒い部分にもブルークリアをのせているので、単なるバイカラー(ツートーン)とは違う表情を見せるのです。G025の形状に良くマッチし、青く光ったり、真っ黒に見えたり、3次元曲線への光の当たり方によってさまざまな表情を魅せるのです。

G025には3種類のフェイスがあり、これを機械で均一な膜厚に塗装するのはきわめて難しいのですが、安定して管理できるのはRAYSの技術力の表れです。ブルーの色味は、これ以上濃くても薄くても高級感が薄れてしまうので、プレミアムセグメントやコンパクトスポーツに装着するには、この色が最適だと思います」(山口氏)

画像1: 色で魅せる

「G16」はさらに上のアッパーミドルのセダンやミニバン、スポーティな大型車を狙ったホイールです。その限定モデルである「G16 BC/C」は、G025 DB/Cと同じように、ディスクフェイスにダイヤモンドカット加工を施し、ブラッククリアーをペイントすることで、光によって表情を変える黒の輝きをつくりあげている。

「G025 DB/C同様、このG16 BC/Cでもフェイスにあわせて厳密に膜厚管理をすることで、高級感を高めています。このようにこだわりを持ったモデルがつくれるのは、RAYSが設計から鍛造、そして、加工までのすべてを自社で行っているからでしょう。意外にそういうホイールメーカーは少ないんですよ」(山口氏)

画像2: 色で魅せる

独自の技術により、走行性能のみならず、魅せることへもこだわったこれら4つの限定モデル。自身の感性にあうホイールが見つかったなら、躊躇している時間はない。

(Text by Satoshi Ubukata)

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