180227-Yumi-05.jpgパサートTDIシリーズが日本で発売された日、フォルクスワーゲン グループ ジャパンがメディア向けに説明会を行いました。

※写真はイメージです(笑)

当日のイベントは、フォルクスワーゲン グループ ジャパンのティル・シェア代表取締役社長のごあいさつのあと、モータージャーナリストの清水和夫氏とフォルクスワーゲンAG先進ディーゼルエンジン開発部長のハッケハルト・ポット博士による基調講演、さらにおふたりとモータージャーナリストの石井昌道氏を加えたパネルディスカッションという珍しいスタイル。

いくらお仕事とはいえ、同業者の前で話をするのは話しにくいのでは?と思いつつ、私も興味があったので前の取材会場からからダッシュで向かい、すべり込みセーフでまにあいました☆

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そもそも、いまなぜクリーンディーゼルなのでしょうか?

フォルクスワーゲンといえば2015年に米国でディーゼルエンジンの排出ガス不正が公表されて以降、世界中でそのダメージを受けたはず。日本でもその影響は少なくなく、絶大な信頼を持たれていたフォルクスワーゲンブランドのイメージに影を落とすことに。

当時はちょうど日本でも輸入車のクリーンディーゼルモデルが続々導入され、フォルクスワーゲンでも導入というタイミングでしたが、その計画は見送られることに。その後、フォルクスワーゲンおよびフォルクスワーゲンブランドは「電動化」へのシフトを強調してきましたが、ここにきてまたクリーンディールエンジンとは......。

シェア社長によれば、「電動化もPHV(プラグインハイブリッド)も、もちろん進化させていきますが、エネルギー供給の課題に注目しなければなりません。そこでディーゼルエンジンの役割を改めて考えていかなければなりません」とのこと。

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そして清水和夫氏の講演は"持続可能なモビリティ〜内燃エンジンの役割"。

「現在の世界の問題は、大気汚染、地球温暖化、エネルギー、交通渋滞、交通事故、自然災害など。その中でも大気汚染問題として、1970年にカリフォルニア州でマスキー法という大気浄化法が改正されたことで日本でも公害問題がクローズアップされました。アメリカは人体に有害なNOx(窒素酸化物)に厳しい国。世界では地球環境に悪影響を及ぼすCO2(二酸化炭素)を削減せねばならず、2021年には自動車メーカーの平均で95g/kmにしなければならないという取り決めになっています。そうなるとスーパーカーでもPHVにしなければなりません。一方、負荷の大きいところで連続走行したり、高速道路を走るならディーセルのほうが効率が良く、市街地などではコンパクトなガソリン車やハイブリッドやEVが適しているので、パワートレーンの多様化をするのがベスト」という内容でした。

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また、ポット博士の講演は"パサートTDIシリーズ発売記念トークセッション"。

「ディーゼルエンジンとガソリンエンジンを比べると、出力が同じであればディーゼルエンジンのほうがトルクが大幅に上回るうえ、約20%燃費が良い。今度日本に導入した2Lの『パサートTDI』に採用されるバランサーシャフト付きエンジンには、エンジンからの排出物を減らすため、2つのEGR(Exhaust Gas Recirculation=排気ガス再循環システム)システムを搭載しています。1つは2系統の高圧EGRでもう1つは低圧EGR。これによりターボチャージャーのレスポンスが大きく改善されました。そしてシリンダー・プレッシャー・コントロールも2世代目を使用。

また排ガス処理をするSCR(選択触媒還元)システムには、排ガスに"AdBlue(尿素水溶液)"を噴射し、NOxを化学反応させて無害な窒素(N2)と水(H2O)に還元。これらのシステムを使うことで、ADAC(ドイツ自動車連盟)による測定で、フォルクスワーゲングループのEU6の排ガス基準に適合するクリーンディーゼル車44台の平均値は146mg/kmとなっています。さらに、エンジン起動時の排ガス処理や作動温度を維持する排ガス処理、NOx排出量の低減、排ガス処理の総合的な効率を高めることでNOxをよりいっそう低減することが可能です。

フォルクスワーゲンは、現行のディーゼルエンジンにさらに競争力のある技術コンセプトを提供することで、排ガス測定で上位にランクイン。今後さらなる排ガス削減を達成することで、ディーゼルエンジンはフォルクスワーゲンにとって重要なパワートレーンの一部であり続けます」

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つまりフォルクスワーゲンはまったく新しいクリーンディーゼルエンジンと排ガス浄化システムによって、本当にクリーンなディーゼルエンジンが生み出すことができたので、この後もずっとクリーンディーゼルエンジンはつくり続けるよ〜ということ。本当に今度は頑張って、フォルクスワーゲンファンの期待に応える、いえいえ期待以上のクルマを期待しています!

(Text by Y.Yoshida)

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