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【試乗記】新型ゴルフGTI
090825-GTI-02.jpgゴルフのスポーツモデルとして、いつの時代も熱い視線の先にあった「ゴルフGTI」。その注目のモデルが、生まれ変わって、早くも日本での販売を開始。さっそく箱根で試乗した。

新型ゴルフGTIの概要についてはコチラを。

090825-GTI-News-01.jpgハニカムデザインのラジエターグリルと赤の水平ライン、縦型のフォグランプ、そして、キリっとしたデザインのヘッドライトが、ベーシックモデルとの違いを主張するゴルフGTI。見慣れたデザインのアルミホイールも、GTIを識別するのに役立つ。
090825-GTI-J-02.jpgコックピットのデザインはベーシックモデルに準じるが、フラットボトムの3スポークステアリングホイールや、シフトレバーはGTI専用。

写真では見にくいが、ペダルがアルミ調になるのもGTIの特徴だ。純正ナビのRNS510はメーカーオプション。
090825-GTI-J-03.jpg標準のスポーツシートは、GTI伝統の赤と白のチェック模様。オプションのレザーシートを選ぶと、フロントシートに電動調節機能とシートヒーターが追加される。
090825-GTI-05.jpg"EA888"と呼ばれる新しい2.0 TSIエンジンは、ボア82.5×ストローク92.8mmこそ旧タイプと同じだが、中身は別物。たとえば、チェーンドライブの採用や、バランサーシャフトをクランクケース内に収めるなどして小型化に成功。シリンダーにガソリンを噴射するインジェクターは、1穴から5穴に噴射口を増やし、燃焼効率の向上を目指した。
090825-GTI-06.jpg中高速でのコーナリング時に、トラクションが低下した前輪内側にブレーキをかけることで、トラクション向上を図る「XDS」(電子制御式ディファレンシャルロック)は新機構。特別なハードウェアを追加するのではなく、ESPの機能を拡大することで対応している。
090825-GTI-07.jpg連続可変ダンパーの「DCC」(アダプティブシャシーコントロール)は18インチアルミホイール&タイヤとセットオプション。価格は21万円。
箱根で開催された試乗会では、2台の新型ゴルフGTIを乗り比べることができた。まずは、DCCなしのGTIに乗り込むことにする。運転席に着くと、ステアリングホイールをはじめ、シート、シフトブーツ、パーキングブレーキレバーに施された赤のステッチが目に入り、おのずと気分は盛り上がってくる。

時間もないので、すぐに走り出すと、エンジン、トランスミッション、サスペンションなど、すべての部分の動きに磨きがかかっていることを悟った。エンジンとDSGはスムーズさを増し、専用のスポーツサスペンションは硬めの乗り心地とはいえ、十分な快適さを誇る。静粛性が高まったこともあって、なんだか、ひとクラス上のスポーツセダンに乗っているような印象だ。

頃合いを見てアクセルペダルを踏み込んでやると、レブカウンターの針が跳ね上がり、そこから軽々と回転を上げるエンジン。カタログ上は1700〜5200rpmの広範囲で280Nmの最大トルクを発揮することになっているが、体感上は3000rpmあたりから勢いを増すように思えた。いずれにせよ、どこから踏んでも、ドライバーの期待に応えてくれるのは間違いない。

090825-GTI-01.jpg 高速コーナーが続く試乗ルートでは、アンダーステアが顔を出すことなく、思いどおりのラインをトレースできる。
しかし、正直なところ、この状態でXDSの効果がどれほどなのかは不明(XDSが効いても、警告灯で知らせてくれるわけではない)。一方、比較的遅いコーナーの出口でアクセルペダルを踏み込むと、これまでならESPが介入するような場面で、何事もなくコーナーを抜け出すところを見ると、XDSが効き目をあらわしているのかもしれない。

そんなことを考えながら、2台目のGTIに乗り換える。こちらには、セットオプションのDCCと18インチタイヤが装着されていた。DCCには「ノーマル」「スポーツ」「コンフォート」の3モードが用意されており、まずは基本のノーマルで走り出すと、タイヤを225/40R18にインチアップしているにもかかわらず、タイヤがドタバタと暴れることがないばかりか、乗り心地は1台目よりさらに快適で、しなやかに動くサスペンションが好ましく思える。

コーナーが近づいたところでスポーツモードを選ぶと、軽いロールを伴いながら、安定した姿勢のままコーナーを駆け抜けるGTI。大雑把だが、DCCのないGTIの足まわりは、DCCのノーマルとスポーツの中間くらいのセッティングだろうか? ちなみに、コンフォートモードは荒れた舗装路などを通過するにはちょうどいいが、ふだんはノーマルに入れたままで済んでしまいそうだ。

XDSと違って(!?)DCCの効果は手に取るようにわかる。予算が許せば装着したいオプションだが、個人的には、18インチタイヤとのセットオプションでなく、DCC単独で選べたほうがうれしい。

090825-GTI-08.jpgそれはともかく、フルモデルチェンジにより、洗練さを増し、スポーティさにも磨きをかけた新型ゴルフGTI。もはや"ホットハッチ"と呼ぶにはクール過ぎるかもしれないが、それでも、ゴルフファンの心を熱くする一番のゴルフがGTIであることに変わりはない。

(Text by S.Ubukata)
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