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Author:大矢アキオ (Akio Lorenzo OYA)

イタリアコラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒業。自動車誌『SUPER CG』編集記者を経てトスカーナ州シエナ在住。『イタリア発シアワセの秘密-笑って!愛して!トスカーナの平日』(二玄社)ほか著書多数。NHK『ラジオ深夜便』現地リポーターとしても十年以上にわたり活躍中で、老若男女犬猫問わず幅広いファンがいる。

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【イタリア直送 大矢アキオ】ご当地! イタリア&フランス限定「ザ・ビートル」のバッジ
140705-01.jpgイタリア直送 大矢アキオの
かぶと虫! ビートル! マッジョリーノ!

ご当地! イタリア&フランス限定「ザ・ビートル」のバッジ


日本で想像するイタリア+クルマといえば、いまだオープンである。しかし、実際イタリアの路上でオープンモデルを見ることは稀だ。

理由はいくつかある。「太陽を楽しむ」などといっていられない強い日差し(そのためサンルーフ付きも稀だ)、それにともって劣化しやすい幌、ルーフを開けたまま離れられない都市部での治安、などなどだ。だからオープンのクルマを発見しても、ドイツやスイスナンバーだったりすることが多い。

にもかかわらず、ザ・ビートル・カブリオレは根強い人気がある。かつてイタリアでも普及した"元祖"ビートルの面影と、今日のドイツ車に対する信頼性の賜物といえる。

          *          *          *

今日は、そのザ・ビートルのお話である。ザ・ビートルはイタリアでMaggiolinoという名前で販売されている。前々回の本欄で記したように、「マッジョリーノ」とは昆虫のコフキコガネのことだ。初代ビートルの愛称だった。それをそのまま継承している、というわけである。

ザ・ビートルのイタリア仕様には、トランクリッドのVWマーク下にMaggiolinoというバッジが付加されている。

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いっぽうフランスでは、初代ビートルがCoccinelle(テントウムシ)という愛称で親しまれてきたのにちなんで、ザ・ビートルも「コクシネル」と呼ばれている。そしてイタリアのMaggiolino同様、トランクリッドにはCoccinelleのバッジが貼られている。

ふと、領土の一部でイタリア語やフランス語を使っている国々のザ・ビートルは、どうなっているのか気になってきた。

まずはフランスの隣国ベルギーを走っているザ・ビートルを確認する。とくに何も貼られていない。次にスイスのフォルクスワーゲンオフィシャルサイトを訪問。こちらにもバッジが見当たらない。両国とも、国内の別の言語圏を尊重した配慮であろう。

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次に考えたのは中国である。上海汽車と合弁のフォルクスワーゲン車には「上海大衆」、中国第一汽車との合弁フォルクスワーゲン車には「一汽大衆」の漢字バッジが貼られている。ザ・ビートルは中国のカタログで「甲壳虫」と記されている。そこでもしや?と思い、ウェブサイトで確認したものの、トランクリッドに漢字バッジは貼られていなかった。ザ・ビートルは中国工場製ではなく、輸入車であるからだ。

小学生時代「いつか初代フォルクスワーゲンゴルフを買ったら、米国工場仕様の、うさぎマーク付き「Rabbit」バッジを貼ってやろう」と企んでいた、世紀を超えたステッカーチューン歴をもつ筆者の夢は挫かれた。

ということで、イタリアのMaggiolinoやフランスのCoccinelleバッジは、「東京ばな菜」やキティちゃんの人形焼きに勝るとも劣らない、"ご当地アイテム"であることが判明した。

[冒頭の写真]
筆者が住むシエナで。Maggiolinoのバッジが貼られたザ・ビートル。

[中程の写真]
Coccinelleのバッジ。フランス北西部オット・ノルマンディー地方で。

[後半の写真]
ベルギー版には何も貼られていない。写真はベルギーに向かうフランスのオートルートで。

(文と写真=大矢アキオ Akio Lorenzo OYA)

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