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Author:小倉 正樹

1950年生まれ。伊藤忠オート、日刊自動車新聞社を経て自動車専門誌「LE VOLANT」編集部に。同誌編集長、「VW GOLF FAN」編集長を経てフリーに。

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早く、up!に乗りたい
110901ogu001.jpgup!の市販モデルが、フランクフルトモーターショーに先駆けて発表された。新世代スモールのコンセプトとして登場して以来4年、熟成が重ねられてきたようで、相当に内容が濃いクルマになっていることは容易に想像できる。

■まさに"新世代スモール"

up!は、VWが21世紀のスモールとして研究開発を進めてきたクルマで、これを基本とするバリエーションはすでにコンセプトとして各国のモーターショーで発表されている。VWの力の入れ方は恒常ではなく、これを都市生活者のモビリティの核とする構想を持って、電気自動車含め、様々な開発を進めている。ルポが、単に小さなクルマへのニーズに応えるクルマであったのに対し、up!は近未来モビリティに対する試金石といえる非常に重要なクルマ。そう考えると、ますますその出来映えに興味が湧いてくる。

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全長3.54m、全幅1.64m、全高1.48mというボディは、系譜的には先代モデルといえるルポに比較すると、ほとんど同じサイズだが、ホイールベースは約10cm伸びて2.42m。このショートオーバーハングとロングホイールベースというレイアウトが、よりスペースを生み出していることは確実で、特にリアの空間の獲得に貢献していることも間違いない。

ちなみに、トランク容量は通常の状態で251L、リアシートを折りたためば951Lにも達するという。ポロが280L、950Lであることを考えると善戦していることがよく分かるし、ルポが130L、830Lだったことを考えると、大幅な改善といえる。ルポはリアシートを立てた状態で、トランクにサムソナイトのミドルサイズを置くと、それでもういっぱいだった。いや、ちゃんと入っていなかったかもしれない。

110901ogu008.jpgエンジンは、いずれも1リッター3気筒。天然ガス仕様もあるが、基本となるガソリン仕様は、60psと75psの2種。スタート/ストップ機能を持つブルーモーションテクノロジー搭載車の燃費は、4.2L/100㎞と4.3L/100㎞で、単純計算すると、23.8㎞/Lと23.2㎞/Lとなって、かなり燃費のよいことが分かる。
3気筒と聞くと、アイドリング時の振動とかが気になると思われるが、以前、ヨーロッパでポロの3気筒搭載車に試乗した経験からいえば、まったくそうした心配はないといえそう。VW製3気筒は、4気筒と変わらぬ低振動性を獲得していた。

110901ogu007.jpgいずれにしても、早く乗ってみたいものだ。これまでのリリースでは明らかになっていないが、サスペンション形式は、おそらくコンベンショナルな、フロント=ストラット、リア=トレーリングアームだろう。また、トランスミッションになにを採用しているかも明らかにしていないが、プレスフォトを見る限り、現段階5速マニュアルのみのよう。ボディ重量も明らかになっていないが、燃費のこともあり、軽量化が追求されたこのとほぼ確実だろう。まさか、ガソリンタンク容量が34Lしかないということもあるまい。

勝手にその乗り味を予想してみると、まず、エンジンは低回転域からトルクがあって、加速性能は十二分。電動パワーステアリング(多分)の軽めの味付けもあって、キビキビとして、軽快感のある乗り味になっているものと思われる。ただし、ルポには残っていたドイツ車らしいドッシリした感覚はおそらく薄まっている。新型ポロがそうであるように、どちらかといえば、ラテン系小型車に通じる乗り味になっているものと思われる。ドイツ車というよりは、"ヨーロッパ・ユニバーサル"に基づく新世代欧州小型車というような雰囲気になるのではないだろうか。ゴルフと同様、クラスの基準(スタンダード)になるはずだ。

110901ogu002.jpg日本のフォルクスワーゲンファンを代表して、VGJには是非とも早期の導入をお願いしておきたい。ヨーロッパでは、ルポの生産中止を受け、ブラジル生産のフォックスを導入し、エントリーの役割を持たせてきたが、日本ではその品質がもうひとつであったことからVGJが導入を見送り、結局、ルポの後継は不在という形になった。それだけに、早期の導入を望みたいわけだが、それはかなり難しいのかもしれない。右ハンドル仕様が同時に開発されているかどうか。はたまた、日本市場にはDSGがマストと思われるが、up!にその用意があるかかどうか。まあ、あまり悲観的にならずに、朗報を待とう......。
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