情報過多のブログ時代を突き抜ける8速目のギア 「8speed.net」フォルクスワーゲンライフがもっと愉しくなるウェブマガジン

VW life 8speed.net

<   2010年8月   >
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

Author:小倉 正樹

1950年生まれ。伊藤忠オート、日刊自動車新聞社を経て自動車専門誌「LE VOLANT」編集部に。同誌編集長、「VW GOLF FAN」編集長を経てフリーに。

最近のエントリー

カテゴリー

過去の記事

RSSフィード

ゴルフ2用タワーバー完成!
100803ogu001.jpgロールケージ専門メーカーのオクヤマに製作を依頼していた、ゴルフ2のモータースポーツ用ともいうべきフロント・ストラットタワーバーが完成した。苦節、ほぼ1年。ようやく、完璧といえるものができあがった。


■前転の発想!?

オグラがオクヤマにワンオフで、ゴルフ2のボディ強化パーツの製作を依頼したのは、昨年8月。某LV誌の別冊、某VGF誌に、そのリポートを掲載することもあって、超特急での開発をお願いした。フロントのロワバーとリアのストラットタワーバーに付いては、すでに製品化されている3用が流用できると分かっていたから、フロントのストラットタワーバー、それにフレームブレース/フロントとフレームブレース/センターの3点の新規開発だ。昨年秋に刊行の某VGF誌では、その3点の試作品の掲載までで終わってしまったが、完成品は昨年10月22日アップの本コラムで紹介している。

100803ogu003.jpg100803ogu004.jpg
ただ、オクヤマは、フロントのストラットタワーバーだけは、製品としてラインナップしなかった。各部品の接続をすべて溶接として一体式としたプロトタイプは、圧倒的な剛性を実現したものの、バーがスロットルボディのバタフライ軸の真上に来て、軸上端がバーに干渉する可能性があったのだ。もちろん、エンジンが静止状態では、相互の間隔が十分にあるように思えたが、実際にクルマをサーキットに持ち込んで走らせてみると、やはり当たってしまっていた。急激なクラッチミート、コーナリング中のアクセルのオンオフなどで、エンジンは大きく揺動するようなのだ。

その後、改めて開発したバーが脱着可能なタイプ('09年12月4日アップの本コラム参照)は、バタフライ軸上部の干渉を避けるため、オーバル形状のバーをほんの少し前方に移動させ、バー自体をやや上に持ち上げる設計となった。が、これも、実際にサーキットでテストしてみると、今度はバーがボンネット(エンジンフード)側に干渉するようになってしまい、結果的にはボツとなってしまった。左右のステー部にボルトでジョイントするタイプで、剛性感がもうひとつだったことも否めなかった。

100803ogu002.jpgそこで、オクヤマが再度挑戦したのが、一体式のバーだ。汎用は汎用として別立てで開発することとし、モータースポーツ用というべきモデルを先に完成させる方向となった。試作品製作の過程で、おおよその空間設計が可能となっていたことから、今度は慎重にバーの曲げ角度を調整し、かつ、ステーのバー取り付け高さ自体も微調整。さらに、ここが一番のポイントだが、オーバルシェイプのバー自体をやや前転させてステーに繋げた。そうすることで、バー自体がやや前方に移動すると同時に、バタフライ軸上端とバーの間隔がさらに開くようになったのだ。ここは、まさに、ノウハウ豊かなオクヤマならでは発想!


■サーキット遊びにも使える!

もちろん、サーキットテストも実施した。ひと言でいえば、ノープロブレム!バタフライ軸上端、もちろん、ボンネットにも干渉することはなく、最初の試作品のあの圧倒的な剛性感が獲得されていた。

100803ogu006.jpg100803ogu007.jpg
このゴルフ2のボディ強化部品の開発は、本来、長年の使用でヤレが生まれているはずのボディに、新車時のような剛性を取り戻すというのが目的。その目的は、これで十分に果たされるばかりか、あるいはサーキット走行も可能という剛性レベルまでも獲得できたように思う。安全性と剛性を得ようとしてロールケージを組んでしまうと、日常的な実用性が損なわれてしまうが、これらのオクヤマのボディ強化部品を組み込むだけならば、そんな心配はまったく無用。少なくとも、剛性だけは必要にして十分というところ。そう、そこそこサーキット遊びにも使えるパーツといえるのだ。

もし、問題があるとすれば、剛性が上がりすぎるキライがないでもないことだが、そう思われる向きは、オクヤマがいま鋭意開発中の汎用タワーバー(ステー部がドーナッツ形状になる予定)を待ったほうがいいだろう。こちらはバーが脱着式となるため、剛性がやや低下すると思われるものの、それはゴルフ2にマッチングする剛性といえるものになるかもしれないからだ。

100803ogu008.jpg
トラックバック(0)
URL:http://8speed.net/blog/mt-tb.cgi/1034

■ 関連記事