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Author:石川 隆

1967年生まれ。国家2級ガソリン整備士。現在、イシカワエンジニアリングを経営中。

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【特別編】ホイールスペーサーの使い方
100305ishi016.jpg今回はホイールスペーサーについて。ホイールスペーサーに関しては比較的多い疑問、質問の一つです。特に「ハブ付き」と呼ばれるタイプに関してはちょっとややこしいところもありますので、画像交えてご紹介します。

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【スペーサーの使用例】(左:純正状態 右:前後にホイールスペーサーを装着後)
画像のゴルフ4 GTIのようにホイールスペーサーを使うと純正ホイールでも手軽にクルマのイメージを変えることが出来ます。それでは、どのようにホイールスペーサーを使用、装着するのか見ることにします。

100305ishi004.jpg■スペーサー未装着の状態

スペーサーを装着していない状態では、前回のホイールの脱着方法の中でもご案内しましたがホイールのセンターホールにはまるハブが突き出しています。この突き出したハブは重要な役割を持っています。突き出したハブがホイールのセンターホールに入ることで、ホイールのセンターが維持され走行中のハンドル振れの発生を防止しています。ハブの突き出し量は、駆動タイプによっても異なりますが、前輪駆動の場合、フロントが約13.5mm、リアが14~15mm。4輪駆動の場合では、前後共約13.5mm程度突出しています。


100305ishi005.jpg■ハブなしスペーサーを装着した状態

画像のスペーサーは厚さ5mmのスペーサーを装着した状態です。スペーサーの装着によって、ハブの突き出し量が低くなったことが分かります。突き出し量の減少によりホイール側のセンターホールに届かなくなる可能性が発生します。


100305ishi006.jpg■ハブ付きスペーサーを装着した状態

画像はハブ付きスペーサーを装着した状態です。スペーサー未装着の状態と同じようにスペーサー自体に突き出したハブを持たせることでホイールのセンターを確保することが出来る構造になっています。ただし、ハブ付きスペーサーとして成立するには条件があります。それは、車両側の突き出しハブをスペーサー内に収容できる構造でなければなりません。


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この装着例は、フロント側に10mmのハブ付きスペーサーを装着した例です。ハブ付きスペーサーの使用方法において、この組み合わせを理解すれば、スペーサーのサイズ選定や活用方法はバッチリなのでよく見てください。まず、前述したようにフロント側のハブ突き出し量は約13.5mmです。そこに厚み10mmのスペーサーを装着すると約3.5mmだけスペーサーから車両側のハブが突き出る計算になります。車両側のハブ外径もスペーサーのハブ外径も同じ57mmという外径になるので、スペーサーの厚みが車両側のハブ突き出し量より少ない場合は、本来であれば成立しません。

では、どのようにして厚さ10mmのスペーサーに13.5mmの突き出しハブを収納し、同じ外径の突き出しハブをスペーサー側に確保できるのか見てみましょう。


100305ishi009.jpgこの画像は「iEXERT ホイールスペーサー10mmハブ付き」を車両側装着面から見た様子です。 スペーサーの厚みは10mmですが、純正ハブを収納するスペーサーのセンターホールの奥行きは13.8mm確保しています。その理由は突き出しハブ付け根付近のテーパー形状にあります。

100305ishi010.JPG画像からも分かるように、スペーサー側の突き出しハブの付け根付近がテーパー状になっています。そうすることによって、内径寸法と奥行きを確保しているのです。ご覧のように車両側の突き出しハブはスペーサー内にちゃんと収納されているのが分かります。残念ながら、これですべてクリアした訳ではありません。10mmハブ付きスペーサーを使用する場合はホイール側とのマッチングを確認する必要があるのです。

100305ishi011.jpgこちらは、純正アルミホイールのセンターホール。この様にセンターホールの入り口が大きく面取りされていれば、スペーサー側の突き出しハブの付け根付近のテーパー形状をホイール側も収納できるので、組み合わせて使用することが出来ます。

100305ishi012.jpgこちらは、社外のアルミホイールにハブリング(内径を変換するリング)を装着した状態のセンターホール。ホイールメーカーにより面取りの角度や奥行き、ハブリングの形状に違いがあるので、スペーサー自体をホイール側に当ててスペーサーがホイール側に密着するまで入るか確認することが必要になります。

100305ishi013.jpgこちらは、社外のアルミホイールで、 フォルクスワーゲン、アウディ用に設計されたセンターホール。ホール入り口の面取りが少ないのが分かります。この状態ではスペーサー側の突き出しハブ付け根付近のテーパーを収納できずに当たってしまう可能性があります。テーパー部が当たってしまう場合はスペーサーはホイール側に密着することが出来ませんので、装着は不可となります。
このように、ホイール側の自由度を上げるためにスペーサー側の突き出しハブ付け根付近のテーパー形状は必要以上に大きく出来ない理由があります。


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今度は、リア側にハブ付きスペーサー15mm厚を装着した状態です。前輪駆動車の場合、リアのハブ突き出し寸法は14~15mm近くありますので、10mmハブ付きの収納限度を超えます。15mm以上のスペーサーの場合は車両側ハブの収納寸法はスペーサー自体の厚みで確保できますので、10mmハブ付きスペーサーのような心配はなくなります。

ここまで内容を踏まえた上で、ホイールスペーサーを安全に正しく利用するための注意項目をまとめてみました。

・ホイールを外側に何ミリ出すのかを計測する。(出しすぎると車検の基準に抵触する可能性があります。)
・ハブなしホイールスペーサーを使用する場合、ホイールのセンターをキープできるかを確認する。
・ハブ付きスペーサーを使用する場合、スペーサーがブレーキローター面に完全に密着するかを確認する。密着しない場合は、車両側ハブの収納スペースに問題あり。
・ハブ付きスペーサーを使用する場合、スペーサーをホイールのセンターホールに挿入し、スペーサーとホイールの合わせ面が完全に密着するかを確認する。密着しない場合は、スペーサー側の突き出しハブ付け根付近のテーパー形状とホイール側センターホール入り口付近の面取りサイズの不適合。
・スペーサーの厚み分だけ、ホイールボルトを延長する必要がありますので、必ずホイールの規格に適合したロングボルトに変更する。

以上、ホイールスペーサーを正しく安全に使用して、クルマのイメージアップの参考にしてください。


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