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Author:石川 隆

1967年生まれ。国家2級ガソリン整備士。現在、イシカワエンジニアリングを経営中。

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Q: R32の4WDシステム
091129ishi012.jpg Q:現在、R32を所有しています。雑誌等の情報では前輪が空転しなければ後輪が駆動しない事になっていますが、取扱説明書では「エンジンの力が常に4輪すべてにかかります」となっています。後輪には常に駆動力が伝わっているのでしょうか?

091129ishi013.jpgA:基本的にはフルタイム4WDというシステムですから、4輪すべてで駆動を行なっています。ただし、HALDEXというシステムは運転状況によりリアへの駆動配分をコントロールしていますので、常に一定という分けではないのです。このシステムについての概略や構造について分かる範囲でご説明します。

VW GOLF4、GOLF5に採用されている4WDシステムは電子制御式「HALDEXカップリング」という装置を使用しています。フルタイム4WDという表現が使われていますが、基本的にはフロントドライブ特性であり、リアの駆動トルク配分は走行条件により変動していますので、常に一定の駆動トルクをリアに配分していません。

091129ishi014.jpgリアへの駆動配分は、エンジンコントロールユニット、ABSコントロールユニット、DSGの場合はギアボックスコントロールユニットとHALDEXコントロールユニットがCANバスを経由してアクセスを行い、エンジンスピードやアクセル開度信号、ホイールスピードセンサーや加速度センサーなどの情報を基にクルマの走行状況を解析して、運転状況に応じた最適なリア駆動配分制御をHALDEXコントロールユニットが行なっています。

091129ishi001.jpgHALDEXコントロールユニットはHALDEXカップリングユニットに直接取り付けられていて、内部には油圧により作動するクラッチシステムがあります。HALDEXコントロールユニットはクラッチにかかる油圧を制御することでフロントアクスルから伝達されたトルクの伝達量をコントロールしています。つまり、HALDEXカップリングを介してリアのディファレンシャルに駆動トルクを伝達するシステムとなっています。

HALDEXカップリング 4WDシステムでは、リアの駆動配分は走行状態によって常に変動しています。リアの駆動配分の伝達量を走行状態別に表すと以下のような感じになります。

①加速時>>>リアの駆動配分は多い。
②高速道路での定常走行>>>リアの駆動配分は少ない。
③滑りやすい路面状況>>>スリップの状況によりリアの駆動配分は多くなる。
④ブレーキング時>>>リアの駆動配分はなし。
⑤レッカー移動時など>>>イグニッションスイッチOFFの状態でリアの駆動配分はなし。

このように、HALDEXカップリング 4WDシステムは走行状態により変動しますが駆動状況(アクセルON)にある場合は、リアへの駆動は少なからず常に行なわれています。

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