170718-Golf Alltrack-5.jpgゴルフシリーズの「ゴルフ オールトラック」がマイナーチェンジ、その進化をチェックする。
ゴルフ オールトラックは、「ゴルフ ヴァリアント」にSUVテイストのエクステリアを施したクロスオーバー4WDステーションワゴン。ゴルフ ヴァリアントに比べて最低地上高を25mm高めたり、フルタイム4WDの4MOTIONを採用するなどして、オフロードなどでの走破性を高めたのが特徴だ。180psの2.0 TSIと6速DSGを搭載するのも、ゴルフ オールトラックのハイライトである。

このゴルフ オールトラックが、ゴルフ7シリーズとともにマイナーチェンジしたのはすでにニュースでもお伝えしたとおりで、最新の運転支援システムやインフォテインメントを手に入れている。

これらゴルフシリーズに共通の話題については、「【試乗記】ゴルフTSIハイライン〜Part3「テクノロジー」編」と「【試乗記】ゴルフTSIハイライン〜Part4「インフォテインメント」編」をご覧いただくとして、ここでは、ゴルフ オールトラックの走りに絞って話を進めることにしよう。170718-Golf Alltrack-4.jpg
といっても、カタログや資料を見るかぎり、エンジン、トランスミッション、4MOTIONなど、その走りに影響する部分に変更はない。それでも印象が変わるのがフォルクスワーゲン流なだけに、試乗が楽しみだった。

運転席のドアを開けると、専用デザインのシートが迎え入れてくれる。とてもスタイリッシュなことに加えて、ファブリックにもかかわらずシートヒーターが内蔵されるのがうれしい(今回は使わなかったが)。

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とりあえずノーマルモードのまま走りだすと、思わず「あれっ?」といってしまいそうなくらい、以前とは異なる印象である。発売直後のゴルフ オールトラックは、1500rpm以下のトルクやレスポンスがやや鈍い感じがあって、走り出しや、街中を流しているときに少しアクセルペダルを踏み増すような状況では、ややもっさりした動きを見せることがあった。

ところが、マイナーチェンジ後はそういった不満が解消し、低回転から1.8Lターボにふさわしい余裕ある加速が楽しめるようになった。もともと2000rpmを越えてからは力強いトルクを発揮するこの1.8 TSIエンジンだけに、アクセルペダルを踏み込んだときの加速は十分に素早く、ピークを過ぎた4500rpmを越えても、まだまだ力強さが続く。

4MOTIONのおかげで、多少ラフにアクセルペダルを操作しても、トラクションが失われることはなく、街中から高速道路まで、優れたスタビリティを誇るのも頼もしいかぎりである。

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一方、ゴルフ ヴァリアントに対して25mm上げられた車高により、走行時の前後の揺れ、いわゆる"ピッチング"が感じられるが、その程度は軽く、2〜3日乗っていたらさほど気にならなくなった。目地段差を通過したときなど、オプションの18インチホイール&225/45R18がショックを伝えてくることもあるが、それでも、乗り心地は概ね快適である。

個人的には、DCCを装着してさらに高いレベルのフラット感と乗り心地を楽しみたいが、残念ながら日本のゴルフ オールトラックにはDCCの設定がない。こういったモデルにこそDCCは効くだけに、できればオプションとして設定してほしいものだ。

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それにしても、以前に比べてパワートレインもサスペンションも熟成し、より運転が楽しくなったゴルフ オールトラック。SUVよりも手軽に行動範囲を広げたいという人には、魅力的な1台になるだろう。

(Text by S.Ubukata / Photos by S.Ubukata, VGJ)

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