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【試乗記】up!
170428-up-3.jpgマイナーチェンジした「up!」の上級グレード「high up!」でさっそくドライブ。進化のほどは?

ニュースでもお伝えしたとおり、フォルクスワーゲンの最小モデル「up!」がデビューから5年を経て初のマイナーチェンジを実施、日本でも販売が開始された。

今回のマイナーチェンジの内容は前述のニュースをご覧いただくとして、初対面の印象は「どこが変わったの?」。もし、路上ですれ違っても、新旧を言い当てられるか心配なレベルだ。

それでも、ポイントさえ掴めば新旧の判別は難しくない。フロントバンパーの両端がリボンのように少し広がっているのが新型である。夜間なら、新たにLEDポジショニングライトが装着されているので、昼間よりも区別しやすいかもしれない。ただ、ヘッドライトはハロゲンで、白いLEDポジショニングライトとは対照的に赤っぽい光を放つのが少し残念で、もしこのクルマのオーナーになったら、いの一番にヘッドライトのバルブを替えるに違いない(笑)

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フロントに比べるとリヤの変更はわかりやすい。ガラス製のテールゲートにはクロームのストライプが入り、テールライトのデザインも変わったからだ。リアバンパーも「ハ」の字型のデザインになったことで、地にしっかりと足を着けているという印象だ。

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今回一番の変化はインテリアだろう。試乗車は「ティールブルー」のhigh up!だが、メーターパネルが「ザ・ビートル」風になったことに加えて、センタークラスターのオーディオとエアコンの操作パネルがよりモダンなデザインに変わっている。

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ダッシュパッドと呼ばれるデコラティブパネルは、表面に幾何学模様がプリントされた新しいデザインとなり、さらに夜間に白い光が漏れるアンビエントライトが装着されたことで、より上品な雰囲気に。

ただ、個人的にはボディカラーと同色のダッシュパッドというのも捨てがたく、とくにこのティールブルーなら、ボディ同色も楽しいだろうなと思う。

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そして、今回の目玉(!?)となるのが、オプション設定される純正インフォテインメントの「Composition Phone」。5インチのカラー液晶ディスプレイが備わるComposition Phoneは、FM/AMラジオ、SD/Bluetooth/USBなどのメディア再生機能、ハンズフリーフォンが利用できることに加えて、専用アプリをインストールしたスマートフォンをBluetoothで接続することで、Composition Phoneとスマートフォンとの連携が可能になるのだ。

また、このオプションにはスマートフォンホルダーが含まれ、その背後にはUSBのコネクターも用意されている。

今回は、up!専用のスマートフォンアプリ「Volkswagen "maps + more"」をiPhone 6S plusにインストールして使用してみたが、ナビゲーション、走行データ、水温計/回転計を表示するライブデータといったアプリの機能をComposition Phoneのスイッチで切り替えられるのが便利。ナビゲーションはルート案内機能自体は必要十分。ただ、ナビゲーションの各種操作は直接画面にタッチする必要があり、操作ボタンが小さいのと表示が小さいのが玉にキズ。もちろん、Volkswagen "maps + more"内蔵のナビゲーション機能ではなく、使い慣れたスマホの地図アプリを利用することも可能だ。

USBケーブルを接続すれば、スマホのバッテリーの減りを心配しなくて済むし、スマホの音楽データを直接利用できるのもうれしい。実際にスマホをつないでみると、これまでAUX接続していたのに比べると圧倒的に音質は向上しているし、Composition Phoneまたはスマホで選曲などの操作ができるのも便利だ。

価格は5万4000円と求めやすく、さらにhigh up!なら写真のフルオートエアコン付きが8万6400円で手に入るので、これはオーダーして損はないだろう。

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一方、走りについては、今回はマイナーチェンジであり、パワートレインも従来と同じということで、大きな違いはない。そういいながらも、より洗練された印象を受けるのは事実だ。

軽自動車をひとまわり大きくしたほどのコンパクトなボディながら、剛性感の高いカッチリとしたボディはさすがフォルクスワーゲンの一員という印象で、走り出しても、ボディサイズのわりにしっかりとした乗り心地を示すのが安心感をもたらしている。

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今回は高速の移動がほどんどだったが、巡航時の安定感もこのボディサイズからは想像できないくらい高い。直進安定性もまずまずで、長時間座っても疲労の少ないシートとあいまって、約300kmのルートをノンストップで走りきってしまったほどだ。こんなとき、「アームレストがあったら......」と思ったが、不満はそんなことくらいだ。

1Lエンジンは、高速や追い越し、登り坂などでは「もう少し力があれば......」と思うけれど、ふだんの走りには必要十分な性能で、必要とあらばマニュアルでシフトダウンすれば、なんとか流れについていける。そういう意味ではパドルシフトの搭載をぜひ検討してほしいものだ。加速時はややエンジン音が耳につくが、巡航時は十分快適だ。心なしか、従来よりもノイズレベルが抑えられているように思えた。

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5速ASGは、導入当時に比べると格段に動作がスムーズになり、いまや十分に許容できる快適なレベル。DSGと異なり、シフトアップの際にトルクが途切れ、ボディにピッチングが発生するのは相変わらずだが、揺れ自体はマイルドになっているし、シフトアップを見越してアクセルペダルに載せた右足を少し戻してやればピッチングや空走感はかなり和らぐから、慣れると思いのほかスムーズな運転が可能なのだ。

燃費は、高速道路を流れに乗って走ると、JC08モード燃費の22.0km/Lを超える数字が表示された。燃料タンク容量は35Lだが、700kmくらいなら無給油で走りきれるということになる。

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今回は他の取材の都合で短期間に約1000kmを走ることになったが、ACCに慣れてしまった身には辛いかと思いきや、クルマとしての基本性能が高いぶん長時間・長距離の移動も苦にならず、むしろ運転する楽しさが再確認できた。

小さくてもフォルクスワーゲンらしさがギッシリ詰まったup!。安心して乗れる気軽なスモールカーを探している人には、検討する価値のある最小のフォルクスワーゲンである。

(Text by S.Ubukata / Photos by H.Uemura)
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